見た目のインパクトはありますが、海の旨味が詰まって美味しいイカ墨。
美味しいけど、口や服にイカ墨がついてしまうと厄介ですね。
もしイカ墨が付いてしまった場合は、乾燥させずに早めに対処することが重要なポイントとなってきます。
目次
イカ墨の成分
イカ墨の頑固な汚れは「タンパク質」と「メラニン」
イカ墨は主にタンパク質、脂質、糖で構成されています。
イカ墨が真っ黒な理由をご存知でしょうか?
黒い色素の正体は「メラニン」です。
これは、人間の髪の毛を黒くする色素と同じですね。
イカ墨に含むタンパク質は固まって乾燥すると取れづらく、メラニンも色素沈着しやすい性質を持っています。
イカ墨はアルカリ性洗剤で落としやすくなる
イカ墨の汚れが定着してしまうともう取れない?
と不安になる方もいるかもしれませんね。
でも、大丈夫です。
メラニンはアルカリ性に溶けるという性質を持っています。
イカ墨の落とし方
続いて、詳しい汚れの落とし方を見ていきましょう。
イカ墨の落とし方は、よく知る王道の洗剤から身近な物を使った方法まで色々あります。
洗い方の方法としては、部分的な汚れを落としてから、その後通常の洗濯を行うという流れになります。
汚れの定着度合いによっても取れ方は異なってきますが、ご家庭にある物でも試せます。
塩水もしくは海水を使う
繊維への浸透を避けるために、まずは汚れた箇所を流水でしっかり洗い流して色素を落としましょう。
また、イカ墨色素のメラニンにはアルカリ性の海水が有効的ですよ。
台所用洗剤もしくは固形石鹸を使う
油汚れを落としてくれる台所用洗剤や固形石鹸は弱アルカリ~アルカリ性であることが多いです。
セスキ炭酸ソーダを使う
こちらの方法もメラニンがアルカリ性に溶けやすい性質を利用した方法です。
重曹を使う
セスキ炭酸ソーダの代用品となるのが重曹です。
セスキ炭酸ソーダよりもアルカリ性は弱くなりますが、肌への負担が心配な方は安心ですね。
水に溶かした重曹水に衣類を30分~1時間漬け置きし、メラニンを浮かせましょう。
漬け置きが終わったら揉み洗いし、汚れが残る場合は歯ブラシなどで優しく擦り洗いして下さい。
重曹水を加熱して洗浄力を上げる
重曹は安全でお掃除に大活躍ですが、セキス炭酸ソーダと比べると洗浄力は劣るとされていますね。
そこで、重曹にひと手間を加えるとセキス炭酸ソーダ以上の効果が得られる場合があるので合わせてご紹介しましょう。
方法はとても簡単で、重曹水を鍋で弱火~中火でしばらく加熱するだけです。
重曹を加熱処理することで、セキス炭酸ソーダよりもアルカリ性が強くなるので効果が高められます。
加熱中の変色や色剥げを避けるためにも、アルミ鍋以外で加熱しましょう。
ご飯粒をつけて擦り洗いする
汚れた箇所にご飯粒をつけて、ぬるま湯で擦り洗いしましょう。
ご飯のでんぷん質が墨を吸収させて、汚れを落としてくれます。
これは習字教室で墨汁がついてしまった時に教わった方法ですが、試してみる価値はあるでしょう。
大根おろしを使う
シミがついた箇所の裏側に汚れが移っても良い布やタオルを置き、シミの上から大根おろしを乗せます。
トントン叩いてシミを移したら、大根おろしを水洗いで取り除いて通常通り洗濯しましょう。
大根には「ジアスターゼ」という消化酵素があり、たんぱく質を分解してくれる働きを持っています。