【シリカゲルの捨て方(乾燥剤 猫砂)】廃棄・処分方法や発火・発熱のリスクなど【燃えるゴミでOK?】

シリカゲルのゴミ分別

捨てるときはどうする?

海苔やお菓子を食べ終わったとき、何気なくシリカゲルを捨てていますよね? 小袋のシリカゲルでは、あまり悩まずに、普通ゴミとして捨てていることが多いと思います。でも、パッキングされたシリカゲルや、大袋のシリカゲルを捨てるときには・・・、ちょっと悩んでしまいませんか? 今回は、いろいろなシリカゲルの捨て方について、ご紹介していきます。

 

燃えるゴミとして分別

シリカゲルは、基本的に、燃えるゴミとして捨てます。ほとんどの自治体で、燃えるゴミとして分別されており、普通ゴミに出すことができます。

 

大量のシリカゲルを捨てるとき

大量の量がどれくらいかにもよりますが・・・。スーパーの袋に入るぐらいの量でしたら、燃えるゴミとして、普通ゴミの袋に突っ込んでしまえばOKです。ただし、ゴミ袋いっぱいのシリカゲルなど、尋常ではない量を捨てたいときには、取扱いには要注意。居住する自治体に、いちど確認したほうがいいでしょう。

 

 

シリカゲルの種類と捨て方

小袋状のシリカゲル

お菓子などに封入されている、小袋状のシリカゲルは、そのまま捨ててください。湿気取り用などとして、布袋などに入れられているシリカゲルも同じです。袋に入ったまま、燃えるゴミとして捨てましょう。決して、袋から中身を取り出す必要はありません。

 

包まれていないシリカゲル

◆大袋サイズのシリカゲル

ドライフラワー用などとして、1㎏ほどの大袋サイズのシリカゲルが販売されています。このようなシリカゲルでは、小袋などに内包されておらず、裸のままの状態です。大袋の中には、粒状のシリカゲルがどっさりと入っています。

 

 

◆捨て方

このシリカゲルを捨てるときは、大袋に入ったまま、普通ゴミにポイすればOKです。大袋だけをプラゴミに分別しようなどと、面倒なことは考えなくていいです。なお、大袋から出して使用したシリカゲルは、ビニール袋などに入れてから、口を縛って捨てましょう。

 

◆プラケースに入ったシリカゲル

湿気取り剤として売られているシリカゲルには、プラスチック製のケースに入っているものがあります。プラスチックなので、分別してプラゴミに・・・と考えてしまいがちですが、分別は不要です。プラスチックケースに入れたまま、燃えるゴミとして捨ててください。最近では、ほとんどの自治体で、プラスチックを燃えるゴミとして分別しています。ですので、湿気取り剤ほどのサイズのプラゴミならば、普通ゴミの中に混ぜても問題ありません。

 

シート状のシリカゲル

◆押入れ用シート

押し入れや靴箱に敷く除湿剤として、シート状のシリカゲルが売られています。たとえば、こちらの押入れ用除湿シートでは、シリカゲルの薄い小袋を何個も繋ぎ合わせて、シート状に作られています。不織布で作られた小袋の中には、シリカゲルの粉末がぎっしりと詰まっています。

 

 

◆捨て方

シート状のまま、燃えるゴミとして捨ててください。シートが大きくてかさばる場合には、ハサミで小さく切ってから、ゴミ袋に入れましょう。切るときには、小袋と小袋の間となる、つなぎ目部分にハサミを入れてください。

 

布団やカーペットの下に敷くタイプ

◆からっと寝・調湿シート

敷き布団やカーペットなどの下に敷くタイプの除湿シートには、シリカゲルを使用したものがあります。たとえば、こちらのからっと寝・調湿シートは、シートの中にシリカゲルが含まれており、汗などによる嫌な湿気を吸い取ってくれます。

 

 

◆捨て方

除湿シートの材質は、シリカゲルを含んだ繊維であるため、燃えるゴミとして捨てることができます。ただし、敷き布団用などで、大きなサイズの除湿シートは、ハサミで小さく切り刻んでから、ゴミ袋に入れたほうがいいです。また、面積が大きいものや厚手サイズのものでは、粗大ゴミとして分別されることがあります。捨て方や分別について不安なときには、居住する自治体に確認してみましょう。

 

猫砂(ペット用トイレ砂)

◆シリカゲルを使った猫砂(ペット用トイレ砂)

猫やウサギなどのペット用トイレ砂では、シリカゲルを使用したものがよく見られます。シリカゲルには、吸湿作用とともに、消臭作用があるため、ペットのトイレに撒くのにピッタリ。おしっこなどの水分をよく吸収し、便などの臭いを消し去ってくれます。また、数週間から1ヶ月程、吸水・消臭効果が続くので、頻繁にトイレを掃除する手間を省いてくれます。

 

◆捨て方

おしっこの吸い取りが悪くなったり、臭いが気になるようになってきたら、猫砂の替え時です。猫砂のシリカゲルは、燃えるゴミとして捨てることができます。ビニール袋などに入れてから、普通ゴミのゴミ袋に入れて捨てましょう。なお、尿や便が付いた部分は、スコップなどですくい取るなどして、こまめに捨てるのが清潔を保つ秘訣です。

 

◆材質により確認を

猫砂の材質によっては、燃えないゴミとして、埋め立てゴミなどに捨てる必要があります。たとえば、シリカゲルや木のチップ、紙やプラスチックなどで作られた猫砂は、燃えるゴミとして分別する地域が多いです。一方、粘土などで作られた猫砂は、燃えないゴミとして分別されることがあります。詳しくは、お住まいの自治体に問い合わせましょう。

 

 

発火・発熱するリスク

シリカゲルは濡れると発火する?

シリカゲルは水に濡れると発火する、という話を聞いたことがないでしょうか。結論から言うと、シリカゲルが発火する危険はほぼありません。通常、家庭で捨てるサイズと量で、シリカゲルを捨てるぐらいならば、発火リスクはほとんどないでしょう。たとえば、お菓子に入っているシリカゲルの小袋や、除湿剤として使っていたシリカゲルの袋を捨てるときには、神経質にならなくても大丈夫。発熱や発火を気にせず、生ゴミと一緒に捨ててもOKです。

 

発火するのは生石灰の乾燥剤

では、濡れると発火するという噂は、どこから出てきたのでしょうか。おそらく、生石灰で作られた乾燥剤と、シリカゲルとを混乱した結果ではないかと思われます。生石灰では、水を加えると高温となり、発火などに生じるリスクがあります。お菓子や乾物などの乾燥剤では、生石灰で作られたものも多いため、勘違いに繋がったのではないでしょうか。

 

大量に捨てるときには用心を

発火リスクはほぼないとされるシリカゲルですが、大量に捨てるときには用心してください。実は、シリカゲルには、水分を多く吸い込むと、パチパチ破裂するという性質があります。破裂を繰り返すなかで、徐々に熱を帯びてくるという可能性もないとは言えません。安全のため、たくさんのシリカゲルを捨てるときには、ビニール袋に小分けしてください。そして、生ゴミなどの水分を吸わないよう、袋の口を固く縛っておきましょう。

 

 

シリカゲル

 

食品などの乾燥剤や、住まいの湿気取り剤として、活躍するシリカゲル。どの家庭にも必ず、シリカゲルがあるといっても言い過ぎではないほど、私たちの生活になくてはならない存在です。たとえば、海苔の缶や、お菓子の袋の中には、シリカゲルの小袋がよく入っていますよね。押し入れや靴箱の湿気取りとして、シリカゲルの袋を置いている家庭も多いでしょう。また、ドライフラワーや押し花などのクラフトに、シリカゲルを使っている人もいます。

 

シリカゲルの特徴

◆食べても害のない物質

シリカゲルとは、二酸化ケイ素を主原料としています。この二酸化ケイ素、聞き慣れない言葉ですが、水晶や石英などの石と似たような物質だと思ってください。毒性はなく、もし誤って食べてしまっても、ほとんど害のない成分です。そのため、シリカゲルはまれに、お菓子などの食品添加物として使われています。添加される量はごく微量ですが、知らないうちに食べてしまっていることもある物質です。

 

◆安定しており長持ちする

シリカゲルの原料である二酸化ケイ素は、化学的に安定した物質です。溶け出したり、腐ったりすることがほぼありません。天然鉱物を使った乾燥剤と比べても、安定性は抜群です。そのため、長期に使える湿気取り剤として、重宝がられています。

 

◆再利用でき、環境汚染が少ない

シリカゲルは、何度も繰り返して使うことができる、エコな物質です。いちど水分を吸収したシリカゲルも、加熱して乾燥させれば、再び使用することができます。また、主原料のケイ素は、土壌に多く含まれている成分です。たとえゴミとして捨てても、自然に還りやすく、環境汚染の少ない物質なのです。

 

まとめ

 

◆シリカゲルは燃えるゴミ(例外の地域もある)

 

◆シリカゲルの乾燥剤は、そのまま燃えるゴミとして捨てる

 

◆シリカゲルの猫砂は、袋や新聞紙で包んでから燃えるごみとして捨てる

 

◆シリカゲルによる発火の可能性は低いが、生石灰の乾燥剤は注意が必要

 

◆シリカゲルは水を吸うと発熱するが、少量であれば心配することはない

 

◆発熱や発火が心配な場合は、しばらく放置して空気中の水分を吸わせてから捨てるとよい