炭をゴミとして捨てるとき
ゴミに出せるかは自治体に確認
アウトドアから持ち帰った炭は、ゴミとして処分するか、再利用するかとなります。ゴミとして処分するときには、居住する自治体の分別に従って捨ててください。大量の炭を捨てる場合には、あらかじめ自治体に確認しておくのがマナーです。
燃えるゴミ
炭は、思えるゴミとして分別する自治体が多いです。バーベキュー1回分ぐらいの炭ならば、ゴミ袋に入れて、普通ゴミに出せばOKです。
捨て方
◆消火してからしばらく放置
炭をゴミに出すときには、必ず、完全に鎮火してからにしてください。たとえば、バーベキューをした後、すぐにビニール袋に入れて、ゴミに出すというのは危険です。消火した後は、しばらく放置するのが基本。使用後、少なくても一晩は放置してから、ゴミに出すようにしましょう。
◆濡らした新聞紙に包んで
使用した炭を捨てるときには、発火しないよう、念には念を入れてください。たとえば、濡らした新聞紙などに包んでおくと安全です。また、自治体によっては、細かく割ってから出すなど、捨て方に決まりがあります。詳しくは、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。
NGな捨て方
◆海や山に放置するのはNG
海や山でバーベキューをした後、その場に放置して帰るのはNGです。もちろん、わざわざ山に捨てに行くのもダメです。炭は木でできているから、自然に還せば大丈夫!という考えは、大きな間違い。海や山に炭を放置すると、消し切れていなかった火が点き、ボヤや山火事を引き起こすことがあります。それならば、海や川の中に捨てればいいのでは・・・という考えも止めてください。海などに捨てた炭は、ゴミとして水中を漂い、海中の生物や近辺の住民に迷惑を掛けることとなります。
◆土に埋めるのはNG
炭を、土に埋めて処分するのはNGです。炭を土に埋めれば土に戻る・・・と考えている人がいますが、炭は土にはなりません。木の状態であれば土に戻すことができますが、炭になった状態では自然分解せず、そのまま土壌に残ることになります。土に埋め続けても、土壌が炭だらけになるだけです。
アウトドアで使った炭
BBQやキャンプで使ったら
バーベキューやキャンプで活躍する炭、使った後はどのように処分していますか。炭を使い慣れていないと、いざ処分するとき、捨て方に戸惑うかもしれません。火を点けて使う炭は、きちんと処分することがとても大切。正しい捨て方をしないと、炭に残っていた火種が、発火や発煙を起こすリスクがあるので注意しましょう。
BBQの炭捨て場に捨てる
キャンプ場やバーベキュー広場には、炭捨て場が設置されていることが多いです。炭捨て場があるときには、ここに炭を捨てましょう。使った後にポイと捨てるだけなので、アウトドア初心者にも簡単な方法です。
自宅に持ち帰る
炭の扱いに慣れてくると、自宅に持ち帰って、再利用することが増えてきます。この場合は、炭の火をしっかりと消してから、家に持ち帰ることとなります。持ち帰る場合は、帰りの車の中などで発火しないよう、充分に消火し、運搬方法にも気を付けましょう。
アウトドアでの炭の消し方
炭の火はしっかりと消す
炭は、ぱっと見は火が消えたようでも、中に火種が残っていることがあります。火を消したつもりで、炭を持ち運んだり、保管すると、突然に発火することがあり危険です。そのため、アウトドアで使った炭は、徹底的に消火しておくことが大切です。
水を掛けるのは・・・NG!
よくやりがちなのが、水を掛けて炭火を消すこと。バーベキューに慣れていないと、手っ取り早く、バケツの水を掛けて消火してしまう人がいます。ですが、この消し方はとても危険。たとえば、コンロに直接、大量の水を掛けると、温度の高い水蒸気が発生し、火傷などのリスクがあります。同時に、炭が飛び散るので、洋服が汚れてしまいます。また、水で一気に、コンロの温度が冷えるため、コンロが変形してしまうこともあります。
水に浸ける
シンプルな消し方が、炭を水に浸ける方法です。バケツなどに水を入れてから、炭を一本ずつ浸していきます。後は、炭の火が完全に消えるまで、しばらく放置するだけです。なお、炭を触るときは、トングなどを使うと安全です。ただし、この方法では、しっかりと炭を濡らしてしまうので、再利用することは難しくなります。
火消し壺
アウトドアに慣れた人ならば、火消し壺を使う人もいます。火消し壺とは、使用後に炭を入れて、消化させるための壺です。炭を濡らさずに消化できるので、炭を使い回したい、ヘビーユーザーに人気があります。壺に入れた炭は、そのまま持ち帰ることができますが、高温になるので持ち運びには注意しましょう。
金属缶で密閉
火消し壺の代わりとして、金属製の缶などを利用することができます。使いやすいのが、おかきが入っていた、フタ付きの一斗缶です。なお、この方法では、金属缶を密閉して、酸素を遮断することが大切。炭を入れた後は、フタを閉めてから、しばらく置いてください。熱が冷めた後は、このまま持ち帰ることができ、便利です。
燃え尽きるのを待つ
キャンプなど、たっぷりと時間があるときには、炭が燃え尽きるのを待つという方法があります。何もせず、炭が燃え切って、自然に火が消えるのを待つだけです。残った炭は、よく冷ましてから、ビニール袋などに入れて処分してください。
使った炭の再利用
使用済みの炭の保管
①炭を完全に消火させ、冷えるまで放置します。
②フタ付きの収納ケースを用意します。フタは、できるだけピッタリと閉まるものを選んでください。密閉度が増し、保管状態が良くなります。
③収納ケースの中に、新聞紙を数枚敷きます。新聞紙を敷くのは、収納ケースを汚さないためと、余分な湿気を吸わせるためです。
④新聞紙の上に、炭を乗せて並べます。並べ方は、縦置きでも横置きでもOKです。
⑤炭の隙間に、乾燥剤(シリカゲル)を置いてから、フタを閉めてください。
消し炭(着火用の炭)に
一度使用した炭のことを、消し炭と呼びます。消し炭は、未使用の炭よりも火が点きやすいため、着火用の炭として使うことができます。ただし、消し炭にできるのは、水で濡らしていない炭だけです。いちど濡らした炭は、たとえ乾かしても、着火用に使うには向いていません。
家庭菜園や花壇の肥料に
◆炭は土を豊かにする
炭や灰には、微生物の繁殖を活性化させる作用があり、土壌改良材として使われることがあります。炭には、リンやカリウムなどが含まれており、土に栄養を与えてくれるのです。そのため、お花や野菜を祖育てている人は、使用済みの炭を、肥料として利用してみてもいいでしょう。
◆燃やした炭を使う
家庭菜園や花壇に撒く炭は、燃えて小さくなっているものがお薦め。燃えガラといった状態のほうが、肥料としての効果は高いです。燃え尽きて灰になっていると、さらに効き目が増します。炭は、細かく砕いてから、少量を土に撒いて使いましょう。
脱臭剤に
◆炭には脱臭作用がある
炭には、脱臭作用があります。炭の表面には無数に穴が開いており、嫌な臭いを吸着・分解して、臭いを消してくれるのです。この脱臭作用は、使用済みの炭にも残っています。そして、木っ端みじんになった炭でも大丈夫です。
◆そのまま置いて
炭は、その形のまま、トレイやお皿に乗せておくだけでOKです。トイレや靴箱など、臭いが気になる場所に置いておきましょう。
◆砕いてから巾着袋に
炭の破片は、巾着袋や封筒などに入れて使うことができます。おしゃれな巾着袋を使えば、ロッカーやクローゼットなどの人目に付く場所でも、違和感なく置くことができます。なお、炭を細かく砕いて使うときには、ハンマーなどの固い道具が必要です。手やハサミなどでは砕きにくく、無理に割ろうとすると、ケガをすることがあるので注意しましょう。
炭風呂に
炭をお風呂に入れると、温浴効果が高まります。
①タワシなどを使って、炭をゴシゴシとこすって洗います。黒い汁が出てこなくなるまで、よく水洗いしてください。
②洗濯用ネットの中に、洗い終わった炭を入れます。1~2㎏程入れれば充分です。
③沸かしたお風呂に炭を浸けて、30分程置いてから、入浴してください。
お米を炊くときに
ほぼ未使用に近い炭ならば、お米を炊くときに使ってみるのもいいでしょう。お米や水の臭いをなくし、ふっくらと美味しいお米に炊きあげることができます。
①使用した炭は、タワシなどでこすりながら洗ってください。黒い汁が出なくなるまで、水洗いを繰り返しましょう。
②煮沸消毒を行います。お鍋にたっぷりと水を入れ、沸騰させてから、炭を入れます。沸騰させながら、10分ほど煮てください。
③いつもどおりお米をといでから、炊飯器にセットします。
④お米の上に、煮沸消毒した炭を置きます。フタを閉めて、炊飯器をスタートさせましょう。