すのことカビ
お風呂や押入れ、すのこベッド
すのこと言えば、ひと昔前までは、お風呂の床や押入れの床などによく敷かれていました。最近では、すのこと言えば、ベッドを思い付く人が多いかも知れません。
ちなみに、すのこベッドでは、ベッドの天板が、すのこ状になっています。マットレスを置くよりも、布団を置いて使う人が多いです。すのこに直接、布団を置いて使えるため、フローリングの部屋だけど布団で寝たい!という人に人気があります。
すのこベッドを使う人
汗っかきな人
すのこベッドを使う人には、汗っかきな人が多いです。汗っかきな人は、とにかく寝汗もすごいです。普通のマットレス&ベッドを使うと、毎晩の汗がマットレスに吸い込まれる一方、ベッドの天板から汗が逃げていかないため、湿気が非常に溜まります。
そのため、カビが生えたり、ダニが発生しやすくなるという欠点があります。しかし、すのこベッドに布団を敷いて使うと、毎晩の汗は、布団を天日干しすることで乾かすことができます。
さらに、すのこの隙間から湿気を逃がすことができるため、カビやダニなどが生じにくくなるという利点があります。
横になる時間が長い人
すのこベッドは、寝たきりなど、横になる時間が長い人にも使われています。高齢の方などで、ベッドにいる時間が長い場合、汗による湿気が溜まりやすいです。
常に体を横たえているため、湿気が乾く間がなく、さらに体温で程良い温もりがキープされます。この湿気と温もりは、カビの大好物。これに加えて、シーツに付いた皮脂や垢なども、カビを寄せ付けてしまう原因となります。
こうなると、自分でも気付かないうちに、ベッドにカビが繁殖してしまい、さらに体調を崩す要因となることもあり得ます。
しかし、すのこベッドは、通気性が良く、湿気や体温などを逃がしてくれます。寝たきりで、なかなか布団を干すタイミングがない場合でも、カビが生えにくくなります。
すのこベッドにカビは生える?
すのこにもカビは生える
すのこベッドにもカビは生えます。確かにすのこベッドは、普通のマットレス&ベッドを使うと、カビを生やしがちな人によく使われています。
しかし、すのこベッドに変えたからと言って、絶対にカビが生えないわけではありません。すのこだから湿気が溜まらない!と油断していると、いつの間にかカビでモワモワになっていることはあり得ます。
すのこベッドにカビが生えやすいパターン
・汗っかきな人、寝汗が多い人が使う
・布団を定期的に干していない
・ベッドを置いた部屋や床が湿っぽい
・ベッドの下に、物をギュウギュウに詰め込んでいる
すのこベッドにカビを生やさないために
定期的にチェックと布団干しを
そもそも汗っかきな人は、すのこベッドであっても、カビは生えるかも!と思ってください。定期的に布団をめくり、すのこが湿っていないかを確認するといいです。また、天気のいい日には布団を干すと同時に、すのこに日を当てておきましょう。
換気と日光浴を
部屋全体が薄暗く、湿っぽい場合には、すのこにもカビが生えやすくなります。天気のいい日にはカーテンを空け、日光浴や換気を行いましょう。とくに寝室は、日当たりが悪く、窓が少ないことから、湿気が溜まりやすいことを意識してください。
ベッド下は開けて除湿剤を置く
ベッドの下に、物をギュウギュウに詰め込んでいると、空気の通り道が塞がれてしまいます。こうなると、せっかくのすのこベッドの利点が活かせず、湿気が溜まりやすくなります。
確かにベッド下のスペースには、衣類や布団などが入った収納ケースを詰め込んでしまいがちです。しかし、通気性を求める場合には、適度にベッド下のスペースは空けておきましょう。また、ベッド下に除湿剤を置いておくのもいいです。
すのこのカビ取り方法
気付いたらすぐにカビ取りを!
敷布団をめくり上げたとき、一面にカビが生えていたら・・・。とにかく、すぐにカビを取り除きましょう。このまま見なかったことに・・・と、布団で隠してしまわないでくださいね。いちど生えたカビは、きちんと駆除しない限り、どんどんと増えていきます。
カビは、見た目や臭いが気持ち悪いだけでなく、鼻や口から体内に入ると、体に害を及ぼすリスクもあります。カビに気付いたときには、一日でも早く、カビ取りを行いましょう!
すのこに生えるカビ
すのこに生えるカビは、黒カビが多いです。
最初は黒い点々、どんどんと黒い斑点となって、もわもわと増えていきます。わずかにカビ臭もします。なお、黒カビは発見しやすいので、こまめに目で確認しておくことが大切です。
カビ取り方法
布団を上げて干し、シーツの洗濯
すのこベッドにカビが生えたときには、ほぼ確実に、布団にもカビが生えています。すのこから布団を上げて、屋外などで天日干しを行いましょう。
早めに発見すれば、カビはシーツにしか生えておらず、中の布団は無傷であることがあります。この場合は、シーツを漂白剤などに浸け置きして、カビを落とします。
ベッドの周りの物を移動
すのこベッドの近くにあるものを移動させます。とくに、ベッドの下に置いてあるものは要注意。カビが降り掛かっている可能性があるため、マスクを掛けてから、そっと動かしてください。カビが付いていそうな物は、いちど屋外に出し、手で払うか水拭きなどをして、カビを落としてください。
マスクや手袋などで防御
カビ取りを行う際には、マスクを掛けて、カビ菌を吸い込まないように防御を。敏感な人は、カビに触れるだけでむず痒くなったり、目に入ると充血することがあります。必要に応じて、ゴム手袋や眼鏡などを掛けてください。また、部屋の窓を開けて、換気をしながら行いましょう。
アルコールスプレーを用意
すのこ部分のカビ取りには、アルコールスプレーを使うのが便利。除菌用として、ドラッグストアなどに売っているものでOKです。たとえば、キッチン用除菌アルコールや、パストリーゼなどがお薦め。
ベッドに使うため、あまりアルコール臭が強くなく、食器など身に触れるものに使用できる、アルコールスプレーを選ぶようにしましょう。
キッチンペーパーに含ませて、カビをぬぐい取る
キッチンペーパーに、アルコールスプレーをたっぷりと吹き掛けます。
このキッチンペーパーを、カビたすのこに数秒押し当ててから、ゆっくりと動かして、カビをぬぐい取ってください。決してゴシゴシとはこすらないでくださいね。カビ菌が辺り一面に飛び散ってしまいますので。
アルコールで湿らせたキッチンペーパーで、カビを包み込むように拭き取るのがコツです。
キッチンペーパーを取り替えては繰り返す
キッチンペーパーは、いちどぬぐい取ったら捨てて、新しいものに取り替えてください。かなりたくさんのキッチンペーパーとアルコールを消費しますが、ケチらずに使い捨てましょう。キッチンペーパーに、黒い色が全く付かなくなるまで、何度も取り替えては拭き取っていきます。
アルコールを乾かす
カビが取れたら、アルコールを乾かしてください。アルコールスプレーは揮発性が高いので、そのまま置いておくとすぐに乾きます。
水拭きは不要、というより、水拭きを行うと無駄に雑菌が付く恐れがあるので避けてください。
また、すのこが乾いても、すぐに窓を閉めずに、しばらく換気を続けましょう。アルコール臭が残るため、気分が悪くなることがあるからです。
カビの色素残りを取る方法
アルコールでは除去できなかった場合
アルコールスプレーで拭き取ったのに、黒カビが取れなかった!という場合。しっかりとカビが根付いており、色素が残ってしまった可能性があります。
正直、アルコールで拭き取ってさえおけば、これ以上カビが増えることはほぼありません。しかし、見た目は・・・、とてつもなく悪いですよね。見た目をキレイにしたいときには、少々荒技ですが、次の方法があります。
漂白剤
キッチンハイターなどの漂白剤を使って、カビの色素を落とす方法です。キッチンペーパーなどに漂白剤を染み込ませてから、カビた部分に当てて少し置き、水拭きで拭き取ってください。
漂白作用で、黒色が少し薄くなるかと思います。しかし、この方法では、カビの色素と一緒に、すのこの色も落ちて、変色してしまうリスクがあります。
カビキラー
カビを死滅させるには、やはりカビキラーなどのカビ取り剤が、効き目抜群です。ですが、カビキラーなどを使う際には、説明表示にて、使える材質の欄をちゃんと確認しておきましょう。
お風呂用やキッチン用のカビ取り剤では、タイルやプラ素材には対応していても、木材には対応していないことがほとんどです。すのこに使用すると、変色や劣化に繋がるリスクがあるので注意してください。
紙やすり
カビた部分を、紙やすりなどで削り落とす方法です。すのこは木材で出来ているので、紙やすりでも簡単に削ることができます。よほど頑固なカビでない限り、すのこの表面を削れば、カビの色はほとんど残らないはずです。
しかし、この方法では、すのこに塗ったニスなどが剥げて、変色や劣化などに繋がるリスクがあります。ニスが剥がれると、今後さらにカビが生えやすくなるというリスクもあります。