人参のカビ
カビる原因
◆湿気
人参は乾燥や湿気がとても苦手な野菜です。
その為、保存方法を誤って乾燥させてしまったり、湿気やすい場所に保存してしまうとカビの原因となってしまいます。
人参は長期保存が可能な食材ではありますが、保存方法を間違ってしまうとすぐにカビが生えることもあるので気をつけましょう。
◆軟腐病にかかっている
人参が軟腐病にかかってしまうと、カビが生えやすくなります。
これは、人参を作る過程で起こるもので、土の中の細菌が原因となっています。
人参にある少しの傷口からでも細菌が侵入して、柔らかくなり腐ってしまいます。
5月から9月頃に軟腐病が流行するのでこの時期の野菜は、人参に限らず腐ってしまうことがあります。
カビの見分け方
◆白い粉
人参の表面に白い粉が付着していることがありますが、これはカビではないので安心して下さい。
この白い粉の正体は、出荷前に乾燥させるのですが、その際に表面が白っぽくなることが多いため、そのまま残ってしまっているのです。
害もありませんし、特別風味や食感が落ちることもないので、気にせず調理しましょう。
◆白い綿
白くふわふわとした綿のようなものが人参に付いている場合、これは白カビになります。
人参は湿気に弱い野菜なので、水気のある場所で保存し続けてしまっていると、このような白い綿のようなカビが生えてくることがあります。
◆黒く変色している
人参の一部分が黒く変色してしまっているものは、カビではなく先程説明した軟腐病にかかってしまっているものだと考えます。
この時点ではまだセーフなことが多いので食べられますが、更に放置してしまうとカビが生えてきたり、腐って食べられなくなってしまうので、すぐに使うようにしましょう。
カビの種類
◆白いカビ
人参に生えるカビで一番多いのが、この白カビです。
見た目はほわほわと綿や埃のような感じでこびり付いているので、比較的分かりやすいかと思います。
そして、洗うと簡単に落ちることが多いです。
◆黒いカビ
人参には黒カビが出来ることもありますが、軟腐病にかかっている人参も黒く変色することがあり、見分け方が難しいです。
まずは人参を切って断面を確認したり、臭いで判断すると良いでしょう。
カビても食べられる?
人参は調理前は中身がギュッと詰まって固い野菜なので、すぐに全体までカビが浸透するという事は考えにくいです。
少しのカビであればしっかりとカビを水で洗い流して、カビの付いている部分を切り落としてからであれば、食べることができます。
しかし、通常の人参よりも味や風味は落ちていることが多いので、気をつけましょう。
中身までびっしりとカビが生えている人参は、食べずに破棄してしまった方が良いです。
中身までカビが生えている場合、悪臭もしますし中身もふにゃふにゃになっていて、食べられる状態ではないので、判断が付きやすいと思います。
カビ臭いのは大丈夫?
収穫されてから保存期間が長かった人参は、たまにカビ臭さを感じることがあります。
調理する前に気づいたのであれば、真水にしばらく漬けておくことをオススメします。
そして人参の皮を剥いてもう一度臭いを確認してみてください。
それでもカビ臭さが残っている場合は、調理して食べるまで臭いが残る可能性が高いので、気になるようであれば破棄してしまいましょう。
カビの対処方法
内部を確認する
人参の外側やヘタの部分にカビが見られた場合、まずは切って中身までカビが生えていないかしっかり確認しましょう。
生えていないのであれば、カビの生えている部分をしっかりと水で洗い流し、カビが生えている部分は切り落として捨てましょう。
残りの健康な部分のみを使って調理して下さい。
念の為、カビが生えていた周りも多めに切り落としておくと安心です。
処分する
断面にまでカビがびっしりと生えていた場合、健康に被害をもたらす危険がありますので、そのまま破棄してしまいましょう。
カビだけではなく、明らかにおかしい悪臭がしたり、中身がスカスカになっていたり、ふにゃふにゃとしていたら食べることは避けましょう。
カビの防止方法
保存方法に気をつける
人参の正しい保存方法は、湿気や乾燥を避けることです。
スーパーなどで購入した場合は袋から取り出し、新聞紙やキッチンペーパーなどで人参を1本ずつ包み、野菜室で立てた状態で保存しておくと、最長3週間は持たせることができます。
湿気に弱いので、3週間程度保存する場合は、キッチンペーパーや新聞紙が濡れていないかをこまめにチェックして、取り替えることも大切です。
葉はカットして保存する
貰い物の野菜は、葉がついたままのことが多いですよね。
人参の場合、葉が軟腐病にかかっている可能性もありますし、葉に栄養が吸収されない為にも、葉を切ってから保存すると良いでしょう。