【陶器のカビ・シミ・臭いの取り方】漂白方法や洗い方、汚れの見分け方



 

土本来のザラツキや色味が魅力的な陶器。

 

色調や触り心地は様々で、盛り付ける食材を美しく美味しく見せてくれます。

 

そんな魅力満載な陶器ですが、白くてツルツルした磁器と比べるとお手入れが難しいイメージはないでしょうか?

 

しばらく使うと色落ちや臭い移りも悩みの種になりがちです。

 

本記事では、陶器のカビやシミ、臭い落としの方法を紹介しています。

 

陶器の汚れ

 

白くてツルツルした磁器が「石もの」と呼ばれるのに対し、陶器は「土もの」と呼ばれます。

 

使われる原料の違いでこうした呼び名があり、磁器は粉砕した白い石が原料で、陶器は砕いた土が原料です。陶器は磁器と比較しても、密度が低く強度があまり高いとはいえず、吸水性も高いことから手入れが大変とされています。

 

そんな理由から、手入れを怠るとカビやシミ、臭い移りが発生してしまう危険性が高いです。

 

また、こうした汚れを放置し続けると、どんどん定着してますます取れなくなります。予防と発見時の対処が陶器の寿命を明暗すると言えるでしょう。

 

 

汚れの落とし方

 

陶器にできてしまった汚れは、原料の土の粒子に染み付く前に対処する必要があります。

 

以下の方法を試してみましょう。

 

ただし、陶器の原料となる土や製法などによっては色落ちや劣化を早めることもあります。各陶器に合わせた使用方法を確認の上、実践して下さい。

 

カビの落とし方

カビは一度できると奥底まで根付きやすいです。特に黒カビの場合は頑固なので薬剤を使わない限り、落とすことは難しいでしょう。

 

土に含まれる黒い石がカビと似ているので間違えやすいですが、触り心地が硬く、ざらついた場合は石なのでおそらく問題ありません。一か所に集中して黒い点々が見えた場合はカビが繫殖した可能性が高いので注意が必要です。目視で判断できない時はカビ臭さがないかも合わせて確認しましょう。

 

◆漂白剤を使う

カビ落としには漂白剤が高い効果を発揮します。ただし、漂白剤への浸け込み時間が長いほど薬剤成分やニオイが染み込みます。表示された浸け置き時間よりも短くし、すすぎ時間を長くしましょう。漂白剤特有の塩素臭が気になる方は酸素系漂白剤に変えてもかまいません。酸素系漂白剤の場合は50~60℃のお湯を使うことで漂白力を高められます。

 

酢で煮沸する

赤カビなど比較的軽度のカビに効果が期待できます。殺菌作用の高い酢を使うことで、煮沸する過程で除菌する目的もあります。

 

手順

①食器用洗剤を使って洗い、おおまかなカビを取り除きます。

 

②陶器がしっかり浸かる程度の水と、大さじ3の酢を鍋に入れて沸騰させます。

 

③沸騰したら、陶器を入れて約10分煮沸します。

 

④トングなどを使い、やけどしないように陶器を取り出します。

 

※熱を取るために水で急冷させると温度差で割れる危険性があります。注意しましょう。

 

⑤ふきんで水気を拭き取り、しっかり乾燥させます。

 

粗塩を使用してこする

カビに粗塩をかけてこすりましょう。塩には元々殺菌作用があり、粗めの塩を使うことで研磨力も上がります。魚や肉の臭み消しとしても代表的な方法なので、カビ臭さや食材の臭いを消す役割もあるでしょう。

 

シミの落とし方

茶渋やコーヒー、色素の強い食品を入れた時にできたシミは取れづらいです。気付いた段階で早めに対処しましょう。

 

天日干しする

陶器に染み込んだ水気がまだらなのでシミになって見えていることもあります。天日干ししてしっかり乾燥させれば、目立ちづらくなるかもしれません。強い太陽光に当てることで除菌効果もあるでしょう。

 

重曹を使う

茶渋やコーヒーのシミには漂白剤も有効です。しかし、漂白時間や漂白量を正しく守らず、陶器が白くなってしまったというケースも少なくありません。調整が難しいので、そんな時には安心の天然素材である重曹を使いましょう。

 

手順

①シミ部分に重曹と少量の水を直接振りかけます。

 

②約5分そのまま時間を置きます。

 

③柔らかいスポンジで擦り洗いしましょう。

 

④汚れを洗い流し、しっかりすすぎ洗いします。

 

陶器に重曹が残ると新たなシミを作る原因になります。十分にすすぎましょう。

 

⑤ふきんで水分を拭きとり、しっかり乾燥させます。

 

メラミンスポンジを使う

メラミンスポンジは普通のスポンジと比べて微細構造をしています。汚れを吸着しやすいので、茶渋やコーヒーなどのシミにも最適です。水を含ませたメラミンスポンジで優しくこすって汚れを落としましょう。

 

ニオイの落とし方

食器にニオイが残ると、次に使う時に料理の邪魔をしてしまいますね。早めに対策しましょう。

 

塩で繰り返し洗う

塩を使って何度か繰り返し洗うことで、ニオイが取れることがあります。洗いすぎると陶器を傷めて欠損や色落ちの原因になります。やり過ぎには注意して下さい。

 

米のとぎ汁に浸ける

昔ながらのニオイ消し方法です。米のとぎ汁に1日浸けこみ、時間が経ったらキレイに洗い流しましょう。

 

お湯とお酢を使う

ニオイがついた陶器にお湯を入れて、少量の酢を垂らして下さい。陶器内部に入り込んだニオイ成分がお湯に溶け出し、ニオイを取ることができます。お湯が完全に冷めるまで時間を置いた後、洗い流しましょう。電子レンジに対応した陶器であれば、陶器8分目まで入れたお湯と少量の酢を入れ、電子レンジでぶくぶく沸騰するまで加熱しても良いでしょう。(※ただし、加熱時間や電子レンジの性能により割れる危険性もあります。加熱時は1分ごとに加熱するなど様子を見ながら加熱して下さい。)

 

重曹水を使う

重曹には消臭機能があるため、その作用を生かして消臭をします。ニオイが酷い場合は、重曹水に浸けこむ時間を長くしたり、重曹水を沸騰させて煮沸する方法もあります。

 

手順①重曹水に浸けこむ

①陶器がしっかり浸かるぐらいの水に重曹を溶かします。

 

②①の中に陶器を浸け込みます。

 

③そのまま1晩浸けておきます。

 

④1晩おいたら、しっかりすすぎ洗いしましょう。

 

⑤ふきんで水気を取り、乾燥させます。

 

手順②重曹水で煮沸

①鍋に陶器がしっかり浸かるぐらいの水を入れ、重曹を溶かします。

 

※変色の恐れがあるので、使用する鍋はアルミ鍋以外にして下さい。

 

②陶器を入れて、沸騰させます。

 

③約15~30分そのまま煮沸しましょう。

 

④粗熱が取れるまで待ちます。

 

⑤粗熱が取れたら、ゴム手袋をはめ、水ですすぎ洗いましょう。

 

⑥ふきんで水気を取り、乾燥させます。

 

 

陶器のお手入れ方法

 

陶器はお手入れに少々手間がかかる反面、長く使えば色合いの変化も楽しめて、愛着もわきます。大事に使って、毎日の食卓に彩りも持たせましょう!

 

新品は目止めする

新品の陶器の場合、目止めすることで様々な汚れから陶器を守ることができます。目止めとは、陶器を米のとぎ汁や小麦粉を溶いた水にあらかじめ浸けておくことで、陶器表面をコーティングする作業です。新品で吸水性が高いうちに行えば、ニオイや色移りを防げ、使っているうちに水が染み出すトラブルを防ぐ効果もあります。

 

手順

①大きめの鍋に陶器と米のとぎ汁を入れて沸騰させます。

 

②沸騰したら、そのまま冷めるまで待ちます。

 

③冷めたら水でキレイにすすぎ洗いします。

 

④ふきんで水気を拭き取り、風通しの良い場所で全体をしっかり乾燥させます。

 

中まで乾燥させることが重要です。

 

乾いたふきんを下に置き、定期的に向きを変えて時間をかけて乾燥させて下さい。

 

使用前に水に浸ける

使用前、陶器に水を含ませることでニオイや色移りを防げます。10分ほど水に浸けた後に、水気を取って使いましょう。

 

金属タワシやクレンザーは避ける

金属タワシやクレンザーを使って洗うのはできるだけ避けましょう。硬いスポンジや研磨剤を使うと表面に傷がつくため、ちょっとした衝撃や電子レンジでの加熱で亀裂が入ったり、割れる原因になってしまいます。使用頻度を下げるように心がけて下さい。

 

しっかり乾かす

毎日のお手入れで最も重要なのが、洗った後乾かすことです。陶器は水分が入り込みやすいためカビも生えやすいです。ふきんで水気を拭き取るだけではなく、しばらく自然乾燥させましょう。洗った陶器の下にふきんを敷いたり、通気性の良いカゴの中で乾燥させるなどの工夫をすると良いでしょう。

 

使用後はすぐに洗う

陶器を使用した後は、スポンジと食器用洗剤で出来るだけ早く洗いましょう。食べ物を入れたままにしておいたり、放置していたりすると臭いが染みついてしまいます。また、浸け置き洗いもあまりおススメできません。カビの原因になりかねません。

 

天日干しする

長期間保管する場合は、しまう前に天日干ししましょう。普段飛ばしきれていない水分を出しきれるため、カビ防止になります。

 

新聞紙を挟んで保管

食器をしまう時は、新聞紙を挟んで陶器を重ねるようにしましょう。新聞紙が湿気を吸ってくれる役割を果たします。出し入れする過程で、陶器同士がぶつかって欠ける心配もありません。また、陶器をしまう食器棚にも珪藻土用品を置いておけば、よりカビや湿気を防止できます。