【メッキのサビ取り方法】錆の落とし方や予防・防止、原因など【補修・塗装】

メッキのサビ取り方法

メッキとは?

最初に、色々な所で使われているメッキが何であるか?についてお伝えします。メッキとは簡単にいうと、表面に金属皮膜をつくることです。これがどんな役割を果たすのでしょうか?冒頭でもお話しした通り、表面に膜をはることでサビにくくし、表面がピカピカして光沢感が出ます。見た目を美しく見せる以外にも、パソコンやスマートフォン内蔵部で使われる場合は電気や磁気を調整する役割があります。機能そのものを高めてくれる効果もあるんですね。

 

 

メッキが錆びる原因は?

本来は防錆効果を持つはずのメッキ加工が、どうして錆びてしまうのでしょうか?

 

・表面に傷がついてメッキが剥がれたから

メッキ被膜に傷がつき、水滴やホコリなど外気に触れてしまえば錆びてしまいます。例えば、メッキ加工部分をタワシのような硬いものでゴシゴシ擦れば傷がつきますし、メッキ被膜を破り本体へ到達すると一気にサビが進行してしまいます。ひどい場合だと、メッキ被膜の下から周りへ広がるようにしてサビが進行し、傷のついていない場所もメッキ被膜が弱くなり、最終的にボロボロと剥がれてしまう危険性もあります。

 

・皮脂汚れによる酸化

主に金や銀メッキなどで加工されたアクセサリーで起こる現象です。使ったアクセサリーをしばらく使わずに置いておくと、青緑色のようにくすむことはありませんか?これは緑青(ろくしょう)と言われ、色味としては大仏を思い出すと分かりやすいかもしれません。こうしたサビは、汗や皮脂などが付着して酸化したことが原因です。

使用後は必ず拭き取りましょう。緑青のサビは丁寧に拭き取ることで取れる場合が多いです。見た目からカビを連想してしまいがちですが、サビであった場合は触ったとしても害のあるものではありませんので、安心して下さい。

 

サビを落とす方法

 

では、実際どのようにしてサビを落とせばいいのでしょうか?

家でよく見かける身近なアイテムを使った方法の他、専用剤などを使った方法があります。諦める前に一度試してみませんか?

※ただし、骨董品やバイクなどの場合は独断で対処せず、できれば専門店へ依頼することをおススメします。

 

・重曹とアルミホイルを使う

掃除でも大活躍の重曹と、調理の必須アイテムともいえるアルミホイルを組み合わせます。

アクセサリーなどの小さな小物で利用すると良い方法です。

 

必要なもの

・容器

・お湯

・アルミホイル

・重曹

・柔らかい布

 

手順

①電子レンジで水を温めておくか、電子ケトル等で熱湯を作っておきます。

お湯の温度が下がると効果も減るので、作業直前に沸かして下さいね。

②耐熱性容器の内側を沿うようにしてアルミホイルを敷きます。

アルミ製であれば良いので、アルミホイルを使わずにアルミ鍋などでも代用OK。

市販されている、直火で鍋焼きうどんを作るアルミプレートなどでも可。

③②の中に重曹小さじ1~2とお湯を入れて、十分に溶かします。

アクセサリーがしっかり浸かるぐらいのお湯を入れて下さい。

④アクセサリーを入れ、約5分待ちましょう。

⑤水ですすぎ洗いします。

⑥ガーゼ等の柔らかい布で押すようにして水気を取り除き、乾燥させましょう。

水気が残ると新たなサビを作る原因になるので、しっかり拭き取って下さい。

細かい装飾が施されている場合、こすると装飾物が外れたり、変形させる場合があります。綿棒やコヨリなどで細かい部分の水気を優しく取り除きましょう。

 

・炭酸水を使う

“錆びついた10円玉をコーラの中へ入れておくとキレイになる!“という裏技を聞いたことはないでしょうか?炭酸水の小さな気泡が汚れを落としてくれるという仕組みです。錆びついたアクセサリーなどでもこの裏技が使えます。

紙コップなどの容器にキレイにしたいアクセサリーを入れ、炭酸水を注ぎます。汚れが落ちたら、水ですすぎ洗いします。柔らかい布で水気を完全に拭き取り、乾燥させましょう。

ただし、コーラなどは不純物が多く含まれるので避けて、純粋な炭酸水を使用しましょう。より効果が高められますし、ベトベトせずにすみますよ。

 

・クリーニングクロスを使う

アクセサリー専門店で店頭商品を磨く際に使われる専用クロスです。通常のクロスと異なり、汚れを落としやすくなっています。アクセサリーショップなどのほかにも、100均などでも販売されています。そこまで酷くないサビであれば、クロスで拭き取ることで取り除けますよ。

 

・塩と酢を使う

塩や酢を使ったサビ落とし方法もあります。酢は温めることで効果を高めることができるので、サビがついた物によっては温めた酢で湯煎しながらサビを落としても良いでしょう。ここでは温めずに使った方法をご紹介しています。

 

必要なもの

・容器

・塩

・酢

・中性洗剤

・柔らかい布

 

手順

①容器に塩と酢を1:1になるように入れて、混ぜ合わせます。

②①の中にサビのついたアイテムを入れて、1時間ほど待ちます。

③水でキレイに洗い流した後、中性洗剤などで洗います。

酢や塩などの成分が残ると新たな汚れの原因になります。キレイに洗いましょう。

④乾いた布でキレイに水気を拭き取り、乾燥させます。

 

・サビ取り剤を使う

サビを取り除きながら、サビの再発防止できるサビ取り剤を使えば、一度に色々な効果を実感できますよ。有名なものとしてはピカールなどがありますね。頑固なサビにも効くと高い評価があるので、1つあれば家中のサビに使えそうです。サビ全般にきくものや、バイクや車パーツなどの様な特殊部位に有効的なサビ取り剤もあります。ご自身の用途に合ったサビ取り剤を選びましょう。

 


 

 

 

 

・サンポールを使う

サビ落としの最終手段として紹介されているのがサンポールです。サンポールは強い薬剤になるので使用量や使用箇所によっては使い勝手が難しいです。どうしてもサビを落としたい!という場合を除いては、その他手段を実践するか、専門店へ依頼することをおススメします。

 

 

サビの予防法

サビを落とせると分かったとしても、落とす労力を考えると事前に予防しておきたいですよね。どんなことに気を付けると良いのでしょうか?

 

・傷つけない

単純な予防になりますが、メッキ被膜を傷つけないことが大事です。硬いタワシやスポンジでこするのはNG。サビは削り落とすイメージがありますが、メッキは比較的柔らかい被膜になるので傷つきやすく、傷がついた周辺にも危害が加わります。日頃のお手入れでも力の入れすぎには注意しましょうね。

 

・使用後、水気や汚れを柔らかい布で拭き取る

バイクや車についた雨水や、アクセサリーの汗などはそのままにせず、柔らかい布で拭き取るようにしましょう。使用後にキレイにする習慣をつけておくと良いでしょう。

 

・メッキ保護剤を使う

主にバイクなどのクロームメッキに使える方法です。クロームメッキ表面には小さな無数の穴が開いているため、そこへホコリや水滴がつくとサビを引き起こします。そこで、その穴を埋めるように保護剤を使うと、メッキを傷めずにすむので錆止め効果があります。下に紹介した商品は少し値段も高めですが、メッキ専門店で作られた商品であることもあり、効果を高いようです。愛用バイクをキレイに保てるための初期投資と考えてみても良いかもしれません。