【不織布の洗濯方法】洗濯機での洗い方やシワ伸ばしのやり方!接着芯は洗える?

不織布の洗濯について

不織布とは?

まず初めに不織布について知っておきましょう。不織布とは字で書いた通り、織られていない布をさします。通常の布は繊維を織って編んでいくことで一枚の布になっていきます。それに対し、不織布は繊維を熱で合わせたり、何らかの化学的方法を加えて繊維同士を絡めることで完成しています。

 

 

不織布の強み

不織布の一番のイメージは「軽い」ではないでしょうか?通常の布製品は繊維同士をぎゅっと編み込んで作られているのに対し、不織布は繊維同士をふんわりと合わせているのであの軽量さが実現します。また、化学技術を駆使して繊維を絡めているので、軽量にも関わらず、丈夫さも兼ね揃えているという優れものです。繊維同士に余裕があることで通気性も上がります。使われる繊維にもよりますが、吸水性や吸湿性がある種類もあるようですよ。

 

 

不織布の弱み

不織布は熱に弱いという弱点があります。加工して繊維を絡めているので、アイロンなどの熱が加わると加工が取れてしまう危険性や、最悪溶けてしまう危険性もあります。また、洗濯できるものの、洗濯することでシワや毛羽立ちが起こりやすいです。何度も洗うと古びた印象を与えてしまうかもしれません。頻回の洗濯は避けた方がいいでしょう。

 

 

洗濯時の注意点

不織布の弱みをお伝えした通り、洗濯や熱によるダメージは発生しやすいです。

そのため、以下の点に注意しながら作業しましょう。

 

◆洗濯は手洗いがオススメ

強い摩擦がかかる洗濯機よりも手洗いした方が繊維を傷めずに毛羽立ちも目立ちにくくなります。大きいものを洗う場合は、手洗いだと大変なので洗濯機を使用しても良いでしょう。

 

シワになりやすいので丸めない

不織布は丸めたまま保管したり、洗濯機にかけるとシワになります。洗濯する時はキレイにたたんだ状態で洗う様にしましょう。

 

洗濯機を使う場合は洗濯コースに注意

洗濯機を使う時は手洗いコースなど生地に優しいコースを使うと安全です。

 

脱水時間は短めに

少し水気を残して乾燥すればシワを作りにくいので、脱水時間は短めに設定しましょう。

 

洗濯ネットを使う

洗濯ネットを使うことで、他の洗濯物と絡まって毛玉や毛羽立ち、ほつれるのを防ぐ効果があります。

 

乾燥時に手でシワをのばす

乾燥時に手でシワをのばしながら乾燥させましょう。両手で挟みこむようにパンパンするとシワがキレイにのばせます。

 

アイロンがけしない

使われる繊維にもよりますが、不織布の耐熱温度は100℃前後と言われています。アイロンの低温設定は約80~130℃なので、アイロンがけは基本的にNGです。

 

ハンガーで干す

洗濯バサミを使って干すと跡が付きやすいです。ハンガーで干すようにしましょう。

 

 

手洗い方法

 

不織布のお気に入りグッツはシワや毛羽立ち防止のためにも手洗いしましょう。不織布は洗濯するほど毛羽やシワが増えていきます。洗濯回数を減らせるように、同じものばかり使わないなどの工夫が必要でしょう。また、ふきんなど使用頻度の高いものは洗濯を避けられませんので、洗濯機を使わずにできるだけ手洗いしましょう。汚れがひどくなるとゴシゴシしがちです。そんな時にはつけ置き洗いもオススメですよ。

 

◆必要なもの

・洗面器もしくはバケツ

・中性洗剤

・ぬるま湯

・バスタオル

 

 

手順

①洗面器やバケツなどにぬるま湯を入れ、中性洗剤を適量加えます。

②洗濯物を①の洗剤液に浸し、優しく押し洗いします。

はっぴなどの衣類は、汚れがひどいところを外側にし、キレイにたたんでから洗浄液に浸しましょう。

③押し洗いしたら、すぐにすすぎます。

④洗剤液を水で洗い流したらタオルを使って水気をとります。

バスタオルなど大きめサイズを使って、しっかりタオルドライしましょう。

⑤干すときはシワにならないよう真っ直ぐにして干します。

 

 

洗濯機による洗い方

大きいサイズであれば洗濯機で洗うのも良いでしょう。

 

必要なもの

・洗濯ネット

・中性洗剤

・ハンガー

 

手順

①シワに気を付けながら、洗濯物を洗濯ネットに入れます。

洋服など広げたままでは洗濯ネットに入らないものは、汚れた面を表にくるようにしてたたんで入れましょう。

②洗濯機は手洗いコースやドライコースなどの弱水流コースを選択し、できるだけ短時間で洗います。

③脱水は30秒~1分以内で行いましょう。

④シワを伸ばしながら、ハンガーで干します。

不織布を洗濯機で洗うことも可能ですが、何度も洗濯機で洗うのは避けましょう。

マスクなどの使い捨てを前提としている物は、衛生的にも良くないので、洗わずに捨てるのがよいでしょう。

 

どうしてもアイロンがけしたい場合は?

不織布をアイロンがけすることは基本的にNG。不織布は接着剤を使用して繊維をくっつけているため、熱を加えると繊維をくっつけている接着剤が溶けてしまうのです。

 

知らずに高温でアイロンがけしたとすれば、溶けてアイロンにくっついてしまって大惨事。不織布はこども用の衣装やはっぴなどにも使われます。大事な舞台衣装や祭り、余興で使うものがシワシワだと不格好ですね。

 

どうしても!という時は、綿素材のタオルやハンカチで当て布しながら、低温(一番低い設定)でアイロンがけしましょう。低温でも溶ける可能性があるので、様子を見ながら少しずつアイロンがけして下さい。心配な場合は、厚手のタオルやハンカチを当てることでより安全に作業できます。シワがひどい場合は、アイロンする前に軽く水をスプレーしましょう。

 

接着芯は洗える?

 

手芸を趣味とする人にはお馴染みの接着芯。裏面に接着剤がついており、強度を上げる役割をもっています。接着芯の果たす役割は例をあげると多岐にわたりますが、洋服やバッグ、帽子などを補強することで型崩れやほつれなどを防いでくれます。

 

この接着芯に多く使われるのが不織布です。接着芯がついた洋服や帽子を洗ってよいか迷うところですが、結論からいうと洗ってもかまいません。ただし、不織布は頻回洗濯によって傷んでいきます。それにともない接着芯としての強度も当然低下してしまいます。洗濯はできますが、普段は除菌消臭スプレーや部分洗いで手入れし、汚れが目立ち始めたら洗濯という方法を取るのが良いでしょう。

 

不織布を生活に取り入れよう!

 

不織布は商品の一部に使われているものもあれば、フィルターや衣類カバーのように分かりやすく使われている場合もあります。不織布の良い点も知れましたね。これを良い機会に、不織布商品を生活に取り入れてみませんか?

 

不織布ふきん

水を含んでも絞りやすく、乾燥しても薄く場所を取らないので、不織布ふきんは大活躍です。薄手なため拭きやすく、使った後も速乾性が高いことから菌が繫殖しづらいという利点もあります。使われた繊維によっては毛羽が立ちづらいものもあるようですよ。毎日使うふきんは毎日洗濯するので、自然と劣化が進みます。最近では抗菌効果が高い商品もあるので、一度試してみてはいかがでしょうか?

 

 

不織布衣類ケース

プラスチック製でできた衣類ケースも軽いとはいえ、持ち運んだり移動するのは大変ですよね?しかも形が決まっているので、押し入れやクローゼットにしまう時に配置に困ります。そんな時は不織布衣類ケースがオススメです。何といっても服を入れた状態でも軽量で移動させやすく、通気性も良いです。布なので多少の変形も可能で幅を取りません。汚くなったら丸ごと洗濯することで一気にキレイにできますよ。

 

 

排水口ネット

不織布でできた排水口ネットは網目が細かいので、小さなカスもキャッチしてくれます。油こしや石鹸の泡立てに使う方法や、換気扇や通気口にくるんだ状態で設置すれば、虫の侵入を防げます。たくさん入っていて使い切れないことも多いですが、使い道も多いので役立ちそうですね。

 

 

まとめ

 

◆不織布は洗濯できる

 

◆衛生面を考えると、使い捨てを前提としているものは捨てるのがオススメ

 

◆洗濯するときは優しく扱い、シワにならないように注意することが重要

 

◆手洗い方法

①容器にぬるま湯と洗剤を入れて洗濯液を作る

②①になるべく広げた洗濯物を入れ、押し洗いする

③水を入れ換えてよくすすぎ、タオルなどで挟んで脱水する

④シワにならないよう真っすぐ伸ばして干す

 

◆洗濯機での洗い方

①シワにならないように広げて洗濯ネットに入れる(大きいものはたたんで入れる)

②手洗いコースなどに設定し、短時間で洗う

③脱水は30~1分で行う

④シワにならないようにしっかり伸ばして干す

 

◆アイロンは使えないので、シワにならない洗濯を心掛ける