【トマトのカビ対策】カビても食べられる?対処法や見分け方などを紹介!

トマトのカビ

カビる原因

トマトは野菜の中でも腐りやすい野菜であると言えます。

 

では、どんな理由でカビが発生しやすいのかを確認しましょう。

 

◆トマトは水分が多く、柔らかい

野菜の中でも、水分量が多く柔らかいトマトはカビやすいです。

 

トマトが水分を多く含んだ容器だと捉えると、外側の皮が水分を閉じ込める蓋の役割を果たしています。

 

トマトが他のトマトと接触したり重みを受けると、中の水分が皮へと押し出されて、カビが発生しやすくなってしまいます。

 

ヘタから水分が出てしまう

収穫時に切ったトマトのヘタは水分が出やすく、カビが発生しやすい状態です。

 

ヘタから発生したカビが、トマトの果実へ付着することでカビが進行していきます。

 

パック詰めや袋詰めされると、傷みやすく、通気性が悪くなる

パックや袋に入ったトマトは、上下に重ねて詰めているので、重みを受けた分だけ下側に置かれたトマトは柔らかく傷みやすいです。

 

しかし、密閉されたパックや袋の中は通気性が悪く、カビを発生させやすい状態なので更に劣化を進めてしまいます。

 

カビの見分け方

農作物の場合はカビなのか、栽培時の病気由来なのか判断に悩むことがあると思います。

 

いくつか見分けるポイントをご紹介しますので、確認していきましょう。

 

見た目

カビができやすいのはヘタ部分、果実表面です。色味の変化がないか確認しましょう。

 

ふわふわした白い綿が付着していたり、傷や身割れした部分が黒ずんでいた場合はカビの確率が高まります。

 

臭い

中身を切る前にトマト独特の匂いは感じないものです。

 

もし、切る前でも明らかな酸臭、カビ臭さを感じた場合は、カビが浸食して外に臭いが漏れ出している証拠です。

 

残念ですが、食べずに捨ててしまいましょう。

 

触り心地

皮がしわしわ・ブヨブヨして柔らかい、表面がペタペタする場合は、腐り始めのサインです。

 

カビが発生していなくても、状態を確認して早めに食べてしまいましょう。

 

カビの種類

野菜には生えやすいカビの種類がそれぞれあり、トマトにも良く見かけるカビの種類がいくつかあります。

 

白いカビ

トマトで見かけるカビの代表は白色のカビです。

 

発生した場合、ヘタや果実表面に、ふわふわした白い綿状のものが付着します。

 

ヘタに付着した白いカビの場合は、有用な菌である可能性が高く、毒性も強くありません。

 

トマトを栽培する際、病気を防止する目的なので栽培用の土に混合されており、ヘタや果実に付着した可能性が考えられます。

 

黒いカビ

身割れした部分や傷が入った部分に、黒いカビが発生することがあります。

 

黒カビが浸食すると、ボコッと実が凹んでえぐれている場合が多いです。

 

黒カビの中には体に有害な種類もありますので、発見したら食べずに捨ててしまいましょう。

 

葉カビ病

ご家庭でトマトを栽培されている人の中には、栽培時からトマトにカビが発生して困った経験をされた方もいるのでは?

 

トマトは多湿な環境で育てられると、葉や茎に白色斑点状のカビが発生することがあります。

 

「葉カビ病」と呼ばれ、発生すると一気に被害が広まって感染した大多数は収穫できなくなります。

 

十分に換気させることと、発生前より薬剤を散布することが対策になるそうなので、参考にしてみて下さい。

 

カビても食べられる?

基本的にカビてしまったトマトは食べない方が良いでしょう。

 

カビは目で見えないだけで、実際は内部の深い所までカビが浸食していることが多いからです。

 

先述した通り、ヘタ部分に生えた白いカビであれば、万が一食べてしまったとしても通常であれば問題ないでしょう。

 

食べる場合は、ヘタを取り除き、しっかり洗い流した上で、加熱調理すればより安全性を高められます。

 

カビ臭いのは大丈夫?

見た目は問題ないけどカビ臭い気がする…という場合は、迷わず食べずに捨てることをオススメします。

 

目に見える変化がないだけで、全体にカビの胞子が飛び散っている可能性が非常に高く、危険な状態です。

 

臭いや味を確かめることで、食品の良し悪しを判断する「官能検査」という検査があるように、臭いは大変重要な手がかりと言えるでしょう。

 

 

カビの対処方法

 

実際カビてしまったらどう対処するのが良いでしょうか。

 

対処法の例をあげましたので、確認していきましょう。

 

カビてしまったトマトは捨てる

どんな色のカビであっても、カビは食品が腐敗しているサインです。

 

勿体ない気持ちもありますが、発見した場合は速やかに捨ててしまいましょう。

 

カビた部分を取り除き、加熱調理する

一番の対処策は捨てることですが、どうしても食べたい、という方は加熱調理をおススメします。

 

カビた部分の周りを多めに取り除き、十分な加熱調理を行います。

 

加熱・味付けされることで賞味期限の延長や、栄養価の向上も期待できます。

 

ただし、ヘタ部分についた白カビの場合など毒性が低い場合に限ります。

 

黒カビのような有害性があるもの、著しい見た目の変化があるなど、危険と判断できそうな場合はやめておいて下さいね。

 

 

カビの防止方法

 

トマトはカビやすい野菜ではありますが、対策を知っていればカビを発生させずに長持ちさせることができます。

 

最初にお話しすると、トマトは熟し具合によって色が異なり、熟度によって保管方法を変える必要があります。

 

緑色なら常温で赤色になるまで追熟させ、赤色の場合は冷蔵保管が適しています。

 

スーパーで販売される殆どが赤色のトマトだと思いますので、今回は赤いトマトの場合の保管方法をご説明します。

 

必ず野菜室に保管

野菜室がいっぱいで一般のチルド室に入れる場合もあるかもしれませんが、おススメはできません。

 

トマトの適切な保管温度は5~10℃とされ、それ以下での保管は低温障害を起こして品質を低下させてしまうからです。

 

冷蔵室ではなく、野菜室で保管するようにしましょう。

 

ポリ袋にヘタを下にして、重ならないように保管

他の野菜と比べて、トマトは野菜や果物を熟させる効果を持つ「エチレンガス」を発生させやすい野菜です。

 

ポリ袋に入れて密閉することで、エチレンガスの漏れを防げます。

 

また、トマトはヘタを下にして1個ずつ接触しない状態で保管すると良いでしょう。

 

こうすることで、ヘタから水分が出にくくなり、トマトが重なって傷むことを防げます。

 

加工して冷蔵・冷凍保管

生のままや切った状態だと、やはり傷みが進行しやすいです。

 

トマトは加熱することで栄養価が高まりますし、トマトソースやケチャップにして冷蔵・冷凍すれば、その後の調理も簡単です。

 

冷蔵ですと1週間程度、冷凍ですと約2カ月の保管が可能になります。

 

トマトソースはパンに塗ったり、パスタやグラタンなどにも応用できて時短になりますよ。

 

料理する時間のない方は、生のトマトをざく切りにしてそのまま冷凍保管、解凍後に調理でも大丈夫です。

 

冷凍をすると水分が出てきてしまいますので、生ではなく、調理加工する必要があるのでご注意を。