【饅頭のカビ(白、緑)】見分け方や防止・保存方法など

饅頭の保存

饅頭はカビやすい

饅頭は、カビが生えやすい食べ物です。お菓子の中では、日持ちがする方ではなく、保存方法にも気を遣います。位置づけとしては、生菓子ほどデリケートではありませんが、焼き菓子ほど保存しやすいわけではない、といったところでしょうか。饅頭は、賞味期限や保存方法を守らないと、あっという間に風味が落ちたり、劣化してしまうことがあります。

 

賞味期限

饅頭の賞味期限は、売っているときの状態によって違います。まず、和菓子屋などで、出来たての饅頭をそのまま買った場合、その日か翌日までが賞味期限です。また、真空パックなどにパッキングされた饅頭では、賞味期限が袋に記載されています。スーパーやコンビニなどで売っている饅頭では、ほとんどがパック詰めされており、記載された日付まで食べることができます。この賞味期限は、数日後から数週間後などです。また、お土産として道の駅などに売られている饅頭は、長く日持ちできるようになっているものが多いです。賞味期限は記載されたとおりですが、数ヶ月後の日付となっていることもよくあります。

 

保存方法

常温保存できる

饅頭は、常温で保存することができます。パッキン具の種類によらず、常温に置いて大丈夫です。たとえ、生饅頭を紙に包んだだけの状態であっても、常温保存してOK。真空パックや個包装されているものは、もちろん常温保存です。賞味期限を守れば、饅頭は安心して常温保存できるお菓子です。

 

冷蔵保存はよくない

饅頭は、冷蔵で保存することはお薦めしません。この理由は、饅頭を冷蔵保存すると、風味が落ちやすくなるためです。饅頭の皮は、デンプンや餅米などで作られています。この皮は、低温に置いてしまうと固くなり、モチモチふわふわとした食感が失われてしまいます。ですので、饅頭を美味しいまま味わいたいのであれば、冷蔵庫に入れるのはご法度です。もし冷蔵保存する必要があるとしたら、真夏にクーラーの効かない部屋にいたり、屋外で長く持ち歩く場合でしょうか。この場合は、美味しさうんぬんの前に、饅頭が腐ってしまうリスクがあるため、致し方なく冷蔵保存することとなります。つまり、特別な場合を除けば、饅頭は冷蔵保存しなくても大丈夫。その方が美味しく食べることができます。

 

冷凍保存できる

饅頭は冷凍して保存することができます。食べ残した饅頭は、風味が落ちる前に冷凍しておくのがお薦め。食べるときにレンジでチンすれば、フワフワで蒸したてのような饅頭を味わうことができます。なお、冷凍庫に入れてから、1ヶ月を目安に食べ切るようにしましょう。

 

饅頭とカビ

饅頭に生えるカビ

饅頭に生えるカビには、黒カビ、青カビ、茶色カビ、白カビなどがあります。これらは、お菓子などの食品によく生えるカビなので、いちどは見たことがあるのではないでしょうか。とくに、黒カビや青カビは、色がよく目立つので、カビが生えたことにも気付きやすいです。

 

白カビ

見た目

饅頭に生えたときに判断しにくいのが、白カビです。酒饅頭などの皮が白い饅頭では、白カビが生えていても気付きにくいです。また、饅頭の種類によっては、皮の表面に、粉砂糖や小麦粉などの白い粉が振られていることがあります。こうなると、カビなのか粉砂糖なのかは、一見見分けにくいと言えます。

 

確認方法

白い粉が付いていたら、まずは形状をよく見ましょう、カビは、一箇所にまとまって生え始めることが多いです。全体ではなく、饅頭の一部だけに白い粉が付いているのであれば、カビを疑ってみた方がいいかもしれません。また、カビの種類によっては、フワフワと綿毛のような形状と生えてくることがあります。このようなフワフワ系の白いものは、ほぼ間違いなくカビだと思います。

 

黒カビや青カビ

黒カビや青カビ

黒カビや青カビでは、白や薄ピンクなど淡い色の皮であれば、ぱっと見てすぐに気付きます。厄介なのが、よもぎ饅頭や温泉饅頭などで、皮が緑色や茶色である場合です。これらの饅頭の皮は、カビと似たような色をしており、ひと目でカビに気付かないことがあります。

 

確認方法

皮の色とカビの色とが、まったく一体化してしまうことは稀です。皮を見たときに、色がまだら状になって、濃淡が付いているようなときには要注意。斑点のような模様となっているときにも、カビが生えている可能性大です。

 

カビかどうかの確認

カビが疑わしい場合は、まず鼻を近づけて臭いを嗅いでみましょう。カビが生えているときには、わずかながらもカビ臭が感じられます。また、饅頭の皮が固くなっていたり、古臭いにおいや感触があったら、カビである可能性が高いです。他にも、賞味期限や保存期間、保存方法とも照らし合わせて、カビであるかどうかを判断しましょう。

 

饅頭にカビが生える理由

長期の保存

長く饅頭を保存していると、カビが生えることがあります。と言っても、開封していない状態であれば、少しぐらい賞味期限を過ぎても、すぐにカビが生えるわけではありません。リスクが高いのは、開封した後の饅頭です。開封後の賞味期限は、数日程度。いちど開けた饅頭は、賞味期限まで持つものだと思わず、できるだけ早めに食べてしまうのが安心です。

 

高温多湿

高温多湿な場所で饅頭を保存していると、カビが生えやすくなります。とくに、開封後の饅頭ではリスクが高いです。暑さや湿気には非常に弱いので、注意しましょう。開封した饅頭は、風通しのいい冷暗所に置き、早めに食べてしまうことが大切です。また、食べ忘れを防ぐためにも、ダイニングテーブルやキッチンの片隅など、すぐに目が届く場所に置いておくのがいいですね。なお、NGな保存場所は、キッチンシンクの周りなどの湿気が高い場所、電子レンジの上などの高温となる場所です。

 

不衛生

不衛生な場所で保存すると、饅頭がカビやすくなることがあります。不衛生な場所には、カビ菌がうようよと生息していることがあるためです。カビ菌がいる環境で保存すると、長く時間が経っていない場合でも、カビが生えやすくなります。さらに、カビ菌に高温多湿という条件が重なると、あっという間にカビが繁殖してしまうことがあります。

 

パッキングの不備

パッキング不良とカビ

未開封の饅頭であっても、ごく稀にカビが生えてしまうことがあります。真空パックされた饅頭は、正しくパッキングされていれば、通常はカビが生えることはありません。しかし、レアケースですが、パッキングの不良などが原因で、酸素やカビ菌が混入してしまうことがあります。

 

脱酸素剤がない

脱酸素剤を入れ忘れたため、未開封の状態でカビが生えてしまうことがあります。工場生産のものではあり得ませんが、手作業で詰めた饅頭などでは、ごくごくたまに起こり得ます。脱酸素剤は、パック内の酸素を取り除くことで、雑菌などの繁殖や劣化などを防いでくれます。そのため、脱酸素剤が入っていないと、饅頭の日持ちが悪くなり、カビが生えやすくなることがあります。

 

パッキング不良

饅頭を入れたパックを密閉するときに、貼り付け作業に不備があり、微細な穴が開いてしまうことが稀にあります。この穴から、空気やカビ菌が入ってくると、未開封のまま饅頭がカビてしまうこととなります。なお、パッキングは通常、工場などで機械を使って行っており、そうそう不良品が生じることはないです。しかし、ごく稀に、パッキング不良となった饅頭が発生、それが運悪く流通してしまうこともあります。

 

穴が開く

こちらもレアケースですが、流通過程や、お店で陳列されているときに、パッキングに穴が開いてしまうことがあります。落としたり引っ掛かったりしたときの衝撃のほか、子どものイタズラなどによる原因が考えられます。真空パックに穴が開くと、空気や雑菌が入り込んでしまい、カビが生えるリスクが出てきます。未開封の饅頭なのに、空気が入っているなど違和感がある場合は、パックや中身をよく確認してみましょう。

 

海外のお土産

海外の饅頭とカビ

饅頭のカビでよくあるのが、海外からのお土産に生えていたというケースです。たとえば、韓国のくるみ饅頭や、中国の月餅など、世界各国にも饅頭はあります。これらの饅頭を、海外で買ってから持ち帰ってきたときに、カビが生えてしまうことがあります。

 

パッキングが不十分

海外製の饅頭は、海外仕様でパッキングされており、包装があまり丈夫ではない可能性があります。国によっては、脱酸素剤などを封入していなかったり、密閉する機械が弱かったりして、パッキングが不十分であることもあります。

 

持ち運び時間が長い

海外製の饅頭は、いざ食べるまでに、かなり時間が掛かっています。流通や陳列にかかる時間にプラスして、持ち運び時間が掛かるからです。さらに、お土産を買ってから帰国して、友人などに配るまでにも、それなりに時間が掛かります。また、日本と違って、賞味期限の記載が曖昧な場合もあり、作ってからどれ位の時間が経っているのかが分かりにくいです。

 

保存環境が良くない

海外製の饅頭は、保存環境が良くないとも言えます。旅行先で買ったお土産は、スーツケースなどに入れて、帰国まで持ち運びます。スーツケースの中は、決して風通しのいい冷暗所と言える環境ではありません。どちらかというと、カビが好む、高温多湿に近い環境です。そのため、パッキングに少しでも不備があると、持ち運んでいるうちにカビが生えてしまうことがあります。

 

持ち帰ったらすぐに食べる

これらを踏まえると、海外製の饅頭は、帰国したらすぐに配ること。そして、頂いたら、早めに食べることがポイントです。また、違和感が少しでもあったら、劣化やカビを疑うことも大切です。日本で買った饅頭と、同じ条件や環境ではないことを念頭に置き、よく確認して、早めに食べるようにしましょう。