【カレーのカビ】食べられる?カビの対処法や見分け方などを紹介!

カレーのカビ

カビる原因

私自身、初夏にカレーを鍋ごとコンロにそのまま保管していたら、半日経ったらすでに腐っていたことがありました。

 

カレーはスパイスなどの香辛料が入っていますし、比較的塩度も高い加工食品なので、一見するとカビが生えづらいイメージがあります。

 

では、なぜカビてしまうのでしょうか?

 

◆常温保管

一番考えられるのが、常温保管によってカビが生えてしまうケースです。

 

常温保管はカビが好む温度帯なので、増殖ペースを速める原因になります。

 

◆粘度が高いカレーは冷めにくい

とろみがあって粘度が高いカレーは、冷め切るまでに時間がかかります。

 

そのため、カビが好む30℃前後をゆっくり通過していく事になるので、その間にカビが増殖する原因になってしまいます。

 

また、カレー鍋に蓋をした状態で冷まそうとすると、熱気が籠った状態なので、更に冷めづらくなってしまいます。

 

◆鍋での保管は空気が触れる面積が広いため

カレー鍋などの上部は、隙間があって空気が触れる面積が広く、カビが広がりやすいためです。

 

また、カレー自体が持つ水分や、冷ます間に発生した結露が落ちるなどにより、カビにとって好条件な環境が整ってしまいます。

 

カビの見分け方

カレーがカビているかどうかは、どう判断したらいいのでしょうか?

 

見分け方のポイントは下記2点になります。

 

◆見た目

表面に白色や青緑色などのカビが生えていないか確認して下さい。

 

カレーが腐った場合、空気と触れるカレーの表面や、表面に出ている具材が腐ってカビ始めている場合が多いです。

 

特にじゃがいもはカビが生えやすい野菜です。

 

カレーの水分をじゃがいもが吸収する上に、デンプンを多く含むので、カビにとって繁殖しやすい好都合な食材と言えるでしょう。

 

◆臭い

カレーが腐り始ると、酸っぱい臭いがし始めます。

 

普段嗅ぎ慣れているスパイシーな匂いとは異なるので気付きやすいでしょう。

 

カビの種類

カビは色や形、特性など多岐に渡って異なり、とても種類が多いです。

 

普段から衛生面の管理がしっかりされたご家庭だと、実際にカビを見たことがない…

 

という場合もありますよね。

 

カレーでよく見かけるカビについて、簡単にいくつか挙げてみました。

 

◆白いカビ

カレー表面に綿状や斑点状の白いカビが、ルーや具材にポツポツ発生することがあります。

 

また、白い粉状の膜で、一面覆われたようになることもあります。

 

空気に触れる面積が広く、水分が多いカレーだと、カビの汚染範囲が大きくなるので一面に広がった様になってしまいます。

 

◆緑色のカビ

白いカビと同様に、綿状や斑点状の緑色のカビが発生することがあります。

 

少しくすんだ緑色で周りは白っぽく見えます。

 

パンなどにも発生するようなカビなので見分けがつきやすいかと思います。

 

カビても食べられる?

カビたカレーは食べない方が良いでしょう。

 

カレーやシチューなどの煮込み料理では「ウェルシュ菌」という菌が発生しやすいとされています。

 

加熱調理はカビ菌を殺したり、食中毒対策として有効ですが、このウェルシュ菌は少し性質が異なるために注意が必要です。

 

ウェルシュ菌は、強い耐熱性を持ち、100℃で数時間加熱しても死滅しないような芽胞という殻に閉じこもってしまう性質があるのです。

 

一旦発生すると、加熱中はこの殻に閉じこもって、再び50℃前後に下がると発芽して一気に菌を増殖させます。

 

体内に入ると毒素が働いて、強い下痢や腹痛を起こします。

 

健康な人であれば数日で回復しますが、免疫力の低い子供や高齢の方だと重症化してしまうこともあるので、注意しなければなりません。

 

このウェルシュ菌ですが、大量の菌を摂取することで下痢などの発症に繋がります。

 

菌が大量発生していない時期に、早めに食べ切れば、少量の菌を摂取したとしても問題はないとされています。

 

カビ臭いのは大丈夫?

カビ臭さが感じられるということは、カビが大量発生して臭いを発しているという事です。

 

おそらく食べられるような状態ではありません。

 

食べて下痢や腹痛を発症してしまってからでは遅いです。

 

勿体ない気持ちはありますが、捨ててしまいましょう。

 

 

カビの対処方法

 

暑い時期であれば、大量に作ったカレーが半日足らずでカビてしまう場合もあります。

 

そうなると廃棄量も増えて、どう対処すれば良いか困ってしまうことも…

 

カレーなどの油分が多いものの場合、下記のような捨て方がおススメです。

 

油分を吸わせて捨てる

カビてしまったカレーは捨てる他ありません。

 

牛乳パックに新聞紙を入れて、カレー油分を吸わせて密閉して捨てると良いでしょう。

 

牛乳パックであれば、特殊な加工がされているので、外に漏れ出す心配がなく安心です。

 

牛乳パックがない場合は、ポリ袋などに同様に新聞紙を入れて、2重、3重にして捨てる方法でも大丈夫です。

 

そのまま排水溝に流してしまう方法もあるかもしれませんが、臭い残りや油分の滑りが発生して、掃除の手間が増えるのでおススメできません。

 

入っていた鍋は熱湯につけて、洗剤で洗う

使った鍋は熱湯にしばらくつけておくと、カレー汚れが取れやすいです。

 

細菌の再付着防止のために、洗剤でしっかり隅々まで洗ってあげましょう。

 

カビや細菌はアルコールに弱いので、乾燥後に、食品や食器にも使えるアルコールスプレーを吹き掛ければ効果が上がります。

 

 

カビの防止方法

 

一晩寝かせたカレーは、グルタミン酸や糖類などが増えるために旨味が出るとされています。

 

食中毒対策のためには、やはり早めに食べると良いですが、正しい保管方法を行って一晩寝かせた美味しいカレーも食べたいですよね。

 

安全で美味しいカレーを食べるために、カビの防止方法を見ていきましょう。

 

常温保管しない

原則的に常温保管しないことで、ぐっと安全性が高まります。

 

冬場の様に部屋が10℃以下で冷蔵庫と同温の状態であれば少しは安心です。

 

しかし、最近では初夏から本格的な夏、秋口にかけて、近年稀にみる猛暑が続いています。

 

こんな短時間でもカビるの?

 

という場合も発生しますので、冷蔵庫の力を借りてきちんと保管しましょう。

 

鍋のまま保管する場合は、しっかりと冷まして冷蔵保管

鍋のまま冷蔵庫に保管したい場合は、しっかりと冷ましてから冷蔵保管するようにしましょう。

 

冷まさずに冷蔵庫に入れると、冷蔵庫内の温度を上げ、他の食品にも危害が及びます。

 

少しでも早く冷ますためには、鍋の蓋をずらす、もしくは、しばらく蓋を開けておくと良いでしょう。

 

小分けして冷蔵保管する

冷蔵庫内がいっぱいで鍋が入らない場合は、小分けして冷蔵保管しましょう。

 

ガラス製の浅型密閉容器にうつすことをおススメします。

 

カレーの匂い移りを防げますし、浅型にすることで冷蔵庫に入れた後も急速に冷やすことができ一石二鳥です。

 

常温保管の場合、朝・昼・晩と熱をしっかり入れる

やむを得ない事情で冷蔵保管できず、常温保管する場合は、朝・昼・晩としっかりと熱を入れて細菌の増殖を防止しましょう。

 

一部の耐熱性菌を除き、多くの細菌は75℃で1分以上加熱すれば、減少させたり死滅させることが可能です。

 

また、カレーに発生しやすいウェルシュ菌は酸素を嫌う性質を持っています。

 

一般的に、加熱するとプツプツと空気が蒸発して食品中の空気が減ってしまいます。

 

そのため、加熱中はかき混ぜながら空気を入れることで、ウェルシュ菌の増殖を遅らせることができます。