【ポリプロピレンの劣化】原因やメカニズム、防止方法など【臭いや劣化の年数も!】



 

ポリプロピレンとだけ聞くと、聞きなじみがない人も多いでしょう。

 

ポリプロピレンとはプラスチックの一種で、私達の生活では欠かせない存在です。

 

略号はPPと表されており、身の周りを見渡せばこんなにも恩恵を受けているのかと気付けるかと思います。

 

本記事では、ポリプロピレン製品が劣化する原因や劣化の防止方法を紹介しています。

 

劣化の主な原因は?

では続いて、ポリプロピレンの劣化する原因について見ていきましょう。

 

先に触れた通り、プラスチック製品の劣化は耐候性と強く関係しており、中でもポリプロピレンは耐候性が低いとされています。劣化の症状としては、変色や変形、白くなる、ひび割れなどです。

 

耐候性は雨風や紫外線、湿度、酸化などの影響の受けやすさになりますが、特に紫外線は劣化する大きな原因に繋がります。

 

劣化のメカニズム

プラスチックが劣化するとベタベタすることがあります。

 

少し難しい言葉になりますが、これは「加水分解」と呼ばれる現象です。

 

プラスチック中に含まれる物質と水分(結露や湿気など)が結びつき、物質が分解されて、表面上に流れ出たものです。屋外に置いた洗濯バサミやバケツが乾燥して簡単に割れてしまうのには、こうした現象の他に、酸性の雨に当たったり、紫外線を浴びるなどの複数の要因が組み合わさって発生します。

 

プラスチックがどんな素材で作られているかによっても耐候性は変わりますが、屋外ではポリプロピレン製をあまり使用しない方が良いことが分かってきましたね。屋外や窓際に置いたポリプロピレン商品はより注意が必要でしょう。

 

 

劣化している状態の臭い

 

使い続けた洗濯バサミやハンガーなどが臭うことはありませんか?

 

これも実はプラスチックの劣化によって併発した症状と言えます。臭いの表現は人それぞれで異なりますが、ワキガや食品が腐った時の臭いなどを挙げる人が多いようです。

 

プラスチック全てがこうした臭いを発生するわけではなく、主にポリエチレンやポリプロピレンを使った商品で発生します。ポリエチレンやポリプロピレンに含まれる物質が、紫外線によって分解されることで「カルボン酸」が生成されます。

 

臭いの原因はこのカルボン酸が発生し、増加したことです。つまり光を浴びて劣化が進むごとに、臭いがひどくなる可能性も十分にあるでしょう。

 

臭いの防止方法は?

劣化した洗濯バサミを使って、お気に入りの洋服にイヤな臭いがうつってしまっては残念でたまりませんよね。臭いを防止するには、カルボン酸を発生させない環境を作る必要があります。

 

つまりは光に当てる時間を減らす、なくすことです。耐候性を受けやすい屋外では、ポリプロピレン製ではなく別の素材でできたもので代用するのが一番です。

 

ポリプロピレン製の洗濯バサミやハンガーは洗濯物といっしょに取り入れ、暗い場所で保管すると良いでしょう。屋外でも屋内でも光が当たる場所での保管はNG。

 

ポリプロピレン製の収納ケースや衣装ケースを窓際に置いておくことで、劣化が進み衣類へ臭いが移る危険性もあります。押し入れなどに入れ直して保管場所を工夫しましょう。

 

臭いを取りたい場合は?

臭いを取りたいときは、消臭効果が高い重曹を使いましょう。浸け込みできる大きさであれば、洗面器へ重曹水といっしょに入れておき、一晩浸けておく方法もあります。

 

大きいものは重曹水に浸したタオルで拭く、粉末の重曹を入れておくなどすると良いでしょう。

 

寿命はいつまで?

各種プラスチックの中で、ポリプロピレンの寿命はどのくらいでしょうか?使用状況や使用頻度も大きく関係しますが、5年以下に使えなくなるケースがほとんどというデータもあります。

 

重複しますが、ポリプロピレンは耐候性や耐食性が低く、長持ちするものとは言えません。特に屋外で使用する物や、屋内でも直射日光が当たる場所では、早い場合で数か月の間に使えなくなることもあるでしょう。

 

プラスチックの中でも塩化ビニルという素材は電線や雨どいなどの屋外でも使用されており、耐食性が高いことで知られています。

 

建築材料として使われたものでは10~15年近く機能がほとんど低下せずに保つ場合もあるようです。使うものや場所に適したプラスチック製品を選ぶことが大事といえそうです。

 

 

劣化の防止方法は?

ポリプロピレンは本来強度があり、耐熱性も高いものです。

 

タッパーなどは電子レンジや煮沸での熱にも十分に耐えられますし、規定の耐熱温度を超えずに使えば溶けることもありません。

 

しかし、ポリプロピレンが適さない環境下では、やはり劣化してしまいます。

 

普段の使い方ではどういったことに気をつければいいのでしょうか?

 

日光は避け、屋外では極力使わない

安価で大量生産が可能なので、100均などでも多くのポリプロピレン製の商品が販売されています。中でも洗濯バサミ、ゴミ箱やバケツなどが代表的です。

 

しかし、紫外線が強い夏場などは表面の色が白くなりやすく、割れやすくなるでしょう。長く使い続けることを考えれば、ポリカーボネート製(PC)がオススメです。

 

屋外商品に多く、紫外線にも強いため、簡単に壊れる心配もありません。ポリカーボネート製の洗濯バサミはダイソーなどでも販売されていますよ。

 

外に置きっぱなしにしない

どうしても屋外で使いたい場合、使用後は出しっぱなしにせずに屋内や物置、車庫などに必ずしまうようにしましょう。こうすることで少しでも寿命を延ばすことができます。

 

色つきの商品を選ぶ

発色された商品は、劣化防止剤を含ませて製造されていることが多く、透明な商品と比べても光の吸収率が良いため劣化しづらいそうです。ただし、色つきの商品は紫外線により白くなって見た目も変わりやすいので、色を重視したい場合は使用場所に注意して下さいね。

 

日本製を選ぶ

プラスチックに限ったことではありませんが、高品質な日本製品を選ぶようにしましょう。技術大国で知られる日本では、厳しい品質チェックをくぐり抜けて商品が市場に並びます。安い値段に惹かれて購入したとしても、何度も買い替えていると費用がかさみます。多少値がはっても、品質に見合った値段だと理解して購入してみるのも良いかもしれませんよ。

 

樹脂保護材を使う

紫外線による変色が気になる場合は、樹脂保護材を使ってみても良いかもしれません。表面をコーティングすることで、紫外線のほかにも雨や風などの自然現象から守ってくれる役割を果たします。

 

プラスチックパーツが多い車などに使う人もいて、退色を防ぎます。他には、表面を塗装して物理的に日を当たりづらくするという手段もあるでしょう。

 

ただし、そうした加工は道具と時間が必要で少々手間になります。形やデザインが気に入っていて使い続けたい場合を除き、耐候性が強い別素材の商品で代用する方が良いかもしれません。

 

ポリプロピレン

ポリプロピレンとは?

まずはポリプロピレンについて簡単に触れておきましょう。先に話した通り、ポリプロピレンはプラスチックの一種です。私達が一括りにして言っているプラスチックには多くの種類がありますが、その中でも一番身近に溢れているのがこのポリプロピレンです。

 

例えば、洗濯バサミ、ハンガー、食品保存用のタッパーやお菓子・タバコなどの外装フィルム、オムツやゴミ箱のほか、カーペットやロープなどの生活雑貨にも使われています。例を挙げればキリがありませんが、日常使いのほかには医療用としても活躍する有能な素材です。

 

ポリプロピレンの長所

ポリプロピレンは他の素材と比べても比重が軽く、加工しやすい長所があります。多少大きいものを作っても軽くすみますし、発色のしやすさもあって色付けも豊富でバリエーションが増えます。

 

また、薄くしたりのばせる利点もあるので、シートやフィルムなどの大量生産にも向いています。安易に加工できるならば強度は低くなるだろうと思われがちですが、そうではありません。

 

多少の圧をかけても割れず、タッパーや食品パッケージにも使われており耐熱性が高いことも分かりますね。

 

ポリプロピレンの短所

万能に見えるポリプロピレンですが、耐候性が悪いという短所もあります。

 

耐候性とは、簡単に説明すると、雨や風、太陽光などの自然現象下でどの程度耐えられるかという強度を表すものです。

 

洗濯バサミを外に放置していると、紫外線などにより白く変色したり、強度が極端に下がり割れやすくなります。これも耐候性が低いことで起こる現象です。