【納豆が腐る】見分け方(臭い・味・発酵)や適切な保管方法など【見た目はどうなる?】

納豆は腐るの?

納豆はおいしい!

納豆といえば、独特の旨味とネバネバ感がたまらなく美味! 毎日の朝食に、納豆が欠かせない!という人もいるでしょう。家族で毎日、納豆を平らげる家庭では、冷蔵庫に何個もの納豆をストックしているのが当たり前。3パックで1セットの納豆が、毎日消費されていく・・・という家庭も少なくないです。そして、納豆は、味付け次第では、おかずが足りないときのもう一品に。納豆が好きでない人も、献立のひとつとして食べていることは・・・あるかもしれませんね。

 

納豆は腐らない?

ところで、納豆は腐るのでしょうか?腐らないのでしょうか? 昔のおばあちゃん世代では、納豆は腐らない!と言う人はいます。そもそも納豆は腐らせて作るんだから、これ以上腐らない!と言う意見もありますよね。見た目から考えても、すでにおまえは腐っている・・・と言われんばかりの臭いとベタつきです(笑)。納豆が腐るか腐らないかは、家庭内でも賛否両論なのではないでしょうか!?

 

腐らせるのではなく、発酵させて作る

もし納豆が腐るのならば、じゃあ今の状態は何!?と思われるかもしれません。もう腐っているのに、これからまだ腐るの~?と思いますよね。ですが、この「腐る」という表現が曲者でして・・・。正確に言うと、納豆は、「腐」らせて作られているわけではありません。「発酵」させて作られているのです。「腐る」=「発酵」と考えてしまうところが、事を難しくしています。

 

「腐る」と「発酵」の違い

「腐る」と「発酵」の違いは、一言で言うと、人間にとって有益であるか、有害であるかということです。「腐る」、すなわち腐敗することは、人間にとって害があることです。だって、腐ったものを食べると、お腹を壊したり、嘔吐や発熱が起きることもありますからね。一方、発酵したものを食べるのは、人間にとって有益です。発酵菌は、胃腸の働きを整えてくれ、健康を保つ手助けをしてくれますから。

 

どちらも微生物の働きのこと

「腐る」と「発酵」は、実は紙一重。どちらも、微生物の働きによって、その物が分解されたり変化したりする状態を言います。この分解や変化の結果が、人間にとって有害ならば「腐る」、有益ならば「発酵」と呼び分けているだけなのです。つまり、「腐る」と「発酵」はしっかりと区別することはできず、とても曖昧なのです。

 

納豆は腐る!

結論から言うと、納豆は腐ることがあります。そして、スーパーで売っている納豆は、恐らく腐ります。ちなみに、ここで言う「腐る」は、納豆が食べられない状態になるということだと思ってください。納豆は、ずっと食べられるものではなく、いつかは食べられない状態になるということ。とくに、市販の納豆は、その日が早くやって来ます。

 

 

納豆の賞味期限

賞味期限はパックに記載

市販の納豆には賞味期限があります。賞味期限は、各パックや包装フィルムに印字されています。原則、この日付を守って食べるようにしましょう。なお、賞味期限は、冷蔵で保存した場合を前提としています。

 

冷蔵保存が基本

本来、納豆は常温保存ができます。しかし、スーパーで買う市販の納豆は、常温保存には適していません。買ってきたらすぐに、冷蔵庫に入れて保管するようにしましょう。また、冷蔵庫に長く入れ忘れてしまったとき、数時間ぐらいであれば、気にしなくても大丈夫。賞味期限まで問題なく食べることができます。しかし、半日以上、常温に置いてしまったときには、早めに食べるほうが安心です。

 

常温保存できないの?

市販の納豆を常温で保存すると、納豆菌のはたらきが活発になります。すると、食べ頃を過ぎてしまい、傷みが早くなります。ちなみに、市販の納豆は、冷蔵で保存した状態で、美味しく食べることができるように、納豆菌を調整して出荷しています。ですので、常温で置いておくと、メーカーが仕上げた美味しさを保つことはできないです。

 

賞味期限が切れたら?

しばらくは大丈夫

賞味期限が切れた納豆、すぐに捨てなくても大丈夫です! 納豆は、賞味期限が過ぎたからと言って、すぐにダメになるわけではありません。生肉や生魚のように、日付に神経質になることはないですよ。ちなみに、賞味期限とはあくまでも、美味しく食べられる期限のことです。少しぐらい過ぎても、食べるには問題ないことが多いです。

 

2~3日から一週間以内には食べて

賞味期限が切れた場合、どのくらいまで気にせず食べていますか? これは個人差があるというか、それぞれの人の年齢や体調などにも左右されると思いますが・・・。一般的には、賞味期限が2~3日過ぎていても、食べても大丈夫。お腹を壊すことはないと思います。では、一週間ほど過ぎていたら・・・、健康な大人ならば食べてもほぼ大丈夫です。小さな子どもや高齢の方、体調がすぐれない方は食べない方がいいです。そして、一週間以上過ぎた納豆を、食べるかどうかは個人の責任でお願いします。

 

 

傷んだ納豆は食べられるの?

状態を確認する

賞味期限が過ぎた納豆を食べるときには、まず開けてみて、状態を確認してください。パックを開いて、明らかに違和感があるときには、納豆が腐っていることがあります。食べずに捨ててしまいましょう。なお、納豆が傷んでくると、見た目や臭い、ネバつきなどが変化してきます。傷んでいるかどうかの判断は、次の点を参考にしてください。

 

納豆が傷んでくると・・・

・乾燥してカサカサになる

・ネバつきがなくなり、糸を引かなくなる

・豆の色が変色している

・豆が水っぽくなる

・酸味のある臭いや、アンモニア臭がする

・カビが生える

・黄色い液体が出てくる、液体化する

 

こんなときは食べられる?

乾燥してパサパサした状態

長く冷蔵保存していると、豆が乾燥してパサパサした状態になることがあります。ですが、この状態では、まだ食べられることがほとんど。箸でグルグルと納豆を回し、強く糸を引くようであれば、食べても大丈夫です。

 

水っぽくて、糸を引かない状態

日が経つと、納豆が水っぽくなり、ベチャっとした質感に見えてきます。こうなると、箸で回しても、元気な糸を引かなくなります。ネバネバと糸を引かない納豆は、もう傷んでいる証拠。食べずに捨ててしまいましょう。

 

アンモニア臭がする状態

納豆には、独特の臭いがあります。しかし、納豆が傷んでくると、納豆ならではの臭いではない、不思議な臭いがすることがあります。それは、ツンと鼻にくる酸っぱいような、アンモニアのような臭いです。このような臭いがする納豆は、腐っているので、食べずに捨ててください。

 

カビが生えたり、液体化した状態

カビが生えた納豆や、豆が変色した納豆も、食べずに捨ててください。また、腐敗が進むと、黄色い液体が出てきたり、豆がドロドロと溶けたような状態になります。ここまでくると、間違っても食べる人はいないと思いますが・・・。すでに臭いも味もおかしくなっているはずですので、食べずに捨ててくださいね。

 

火を通して納豆を食べよう!

心配なときは火を通して

賞味期限の切れた納豆や、傷みかけている納豆は、火を通して食べるといいです。熱したからといって、全ての菌が死滅するわけではないですが、生のまま食べるよりは安心です。では、火を通して作る、納豆の美味しい食べ方をご紹介します。ご飯に掛けて食べる以外にも、色々な食べ方を試してみてはいかがでしょうか。

 

納豆の味噌汁

言わずと知れた、納豆を使う献立です。お味噌汁の具材に納豆を入れるだけですが、納豆ならではの臭いと味わいがたまらないです。お味噌も納豆も、大豆から作られているので、相性がいいですよ。

 

納豆の挟み揚げ

厚揚げの真ん中に切れ目を入れて、納豆を挟んでから、フライパンで焼く料理です。厚揚げの代わりに、お稲荷さん用の揚げを使って、納豆を入れてから爪楊枝で綴じる方法もあります。フライパンで焼くときには、胡麻油をたっぷりと入れるのがお薦め。薄揚げで巾着のように綴じた場合は、油で軽く揚げても美味しいです。

 

白いつぶつぶは食べられる?

白いつぶつぶは無害

納豆のパックを開けたとき、豆にびっしりと白いつぶつぶが付いていたことはないですか。一瞬、カビが生えているようにも見えるので、ギョッとしてしまいます。しかし、この白いつぶつぶは、何ら害のないものです。安心して食べてください。箸でグルグルと回すうちに、白いつぶつぶは気にならなくなりますよ。ちなみに、スーパーで買ってきてすぐの、新しい納豆に付いていることもあります。

 

アミノ酸の結晶

白いつぶつぶの正体は、チロシンと呼ばれるアミノ酸の結晶です。このアミノ酸は、大豆に含まれるタンパク質が、納豆菌に分解されるときに生じます。納豆を保管するときに、発酵が進んでしまうと、チロシンができやすくなります。具体的には、常温で置いたり、空気に触れる状態で保管すると、白いつぶつぶができやすくなります。