目次
帽子の型崩れの直し方
帽子のシワを伸ばして形を整えるためには、「蒸気」がポイントになってきます。
クリーニング店でも利用される方法ですね。
スチームアイロンで作業すれば効率的です。
帽子の形が変形して乾燥された状態だと直しづらいので、蒸気を当てて水分を含ませることでシワを取っていきます。
作業時の注意点
◆品質表示マークを確認
メッシュキャップや革製の帽子などは、アイロンすることで溶けてしまう危険性があります。
◆アイロンの設定温度を確認
帽子の素材によってアイロンの設定温度が変わってきます。
例えば、合成繊維は約80~120℃、綿などは約180~210℃と異なります。
素材に合った適正温度を知る必要があるでしょう。
また、ウール素材やポリエステル、柄がついたプリント部分などは、場合により当て布が必要になる場合もあります。
◆火傷に注意する
アイロンは高温な蒸気を発生させながら作業します。
火傷には十分に注意しましょう。
心配な場合は手袋や軍手を着用しても良いかもしれませんね。
では、続いて型崩れの直し方を具体的に紹介していきます。
スチームアイロンを使う
最近のアイロンはスチーム機能がついた商品が多いですね。
まずはスチームアイロンでの方法をご説明します。
作業順序として、つばをまっすぐした後に頭部分の形を整えていきます。
◆手順
①つば部分にスチームを当てます。
長い時間当てすぎると、焦げや変色の原因になります。
②蒸気を当てた部分を整えたい形に合わせて、手で10秒前後押さえつけます。
③冷めるまで待ちます。
④形を整えた後、最後にもう一度蒸気を当てます。
⑤つば部分だけ直したい場合はこれで作業完了です。
次は頭部分を直していきましょう。
ツバ部分とやり方は基本的に同じですが、頭部分の型崩れを直すときは帽子の中に丸めたタオルを詰めて行いましょう。
◆手順
①タオルを詰めた頭部分にスチームを当てます。
②蒸気を当てた部分を整えたい形に合わせて、手で押しながら手直しします。
③冷めるまで待ちます。
④形を整えた後、最後にもう一度蒸気を当てます。
⑤タオルを外して頭頂部が下になるように置き、風通しの良い日陰で干します。
蒸気を含んだ帽子は重みがあるので、頭頂部を下にすることで型崩れ防止になります。
普通のアイロンを使う
お持ちのアイロンにスチーム機能がついていない場合は、普通のアイロンでも作業可能です。
その場合は、スチーム機能の代用として濡れタオルをご準備ください。
◆手順
①シワになった部分に濡れタオルを当て、その上からつば部分にアイロンをかけます。
②帽子の頭部分に丸めたタオルを詰め、形を整えます。
③つば部分と同じように濡れタオルを当てながら、アイロンで形を整えていきます。
④頭頂部が下になるように置き、風通しの良い日陰で乾燥させます。

霧吹きを使う
スチームアイロンがなければ、霧吹きでシワ取りする方法も可能です。
ただし、スチームアイロンは強い熱蒸気に比べると霧吹きの効力は低くなります。
手強いシワであれば直せない場合もあるでしょう。
◆手順
①シワのついた箇所に霧吹きを使って水を吹き掛けます。
②余分な水分は乾いたタオルで拭き取りましょう。
③手で押さえて形を整えながらシワを伸ばしていきます。
④風通しの良い日陰で干しましょう。
衣類用のスプレー糊を使う
アイロン時に専用スプレーで糊付けすることで、簡単にシワを伸ばすことができます。
他にも、洗濯時に混ぜて使えるスプレー糊も販売されています。
ろうそくを使う
ハットなどのつばが広い帽子の場合、ろうそくを塗ってアイロンがけする方法もあります。
帽子のつば部分表面・裏面にろうそくをまんべんなく塗り、アイロンをかけます。
型崩れの防止方法
形が整った帽子は時間経過とともにヨレやヘタレが発生しやすいですね。
型崩れを防止するためには、どんなことに気を付けていけば良いのでしょうか?
使用後のお手入れをする
型崩れ防止に直結するわけではありませんが、使用後のお手入れは帽子を長持ちさせるために重要になってきます。
ゴミやホコリがつけば、汚れの蓄積を招いて黄ばみや悪臭の原因になりかねません。
使用後は固く絞った濡れタオルで拭いて下さい。
小さなゴミやフケはガムテープや粘着テープを使って取り除きましょう。
頭部分に新聞紙やタオルを詰めて保管する
帽子の型崩れと湿気を防止するため、帽子の形にはまるように新聞紙やタオルを詰めましょう。
湿気があると雑菌が繁殖して汚れが発生し、帽子の生地に水分が移ってしまいます。
日陰干しで自然乾燥させる
帽子は定期的に自然乾燥させましょう。
乾燥させる際には、頭部分にタオルや新聞紙などを詰めて平らな場所で行います。
帽子は汗や空気中の湿気を吸って内側に湿気がこもりやすいです。
壁面収納せずに平らな場所で保管する
壁に押しピンを指して、帽子を収納する方法が流行っていますね。
インテリアや収納場所の確保としては抜群ですが、重力に負けて帽子が型崩れする危険性もあります。
長期保管するハットは裏向けて保管する
長期保管したいハットは、頭頂部を下にして保管する方が良いです。
100円ショップなどで販売されている蓋付きの箱と裏返しにしたハットの中に、新聞紙を詰めて保管しましょう。
型崩れ防止グッズ
綿やニット素材のバゲットハットなど柔らかい帽子は、そこまで型崩れを心配する必要はないかもしれません。
逆に、野球帽子など形がしっかりした帽子は、形を維持させるための工夫が必要です。
◆帽子スタンドディスプレイ
頭部分の形を崩すことなく、飾っておけるスタンドです。
帽子屋さんでも実際使われている業務用商品でもあるため、機能性も良くインテリアとしてもオシャレ度抜群です。
◆キャップクリップ
外出先で帽子を脱ぐと持つのが面倒で鞄にしまい込んでしまう、という人もいるのではないでしょうか?
そんな方は、ニューエラから販売されているキャップクリップを使ってみてはいかがでしょうか?
◆専用キャップウォッシャー
キャップ限定になりますが、洗濯時に起きる型崩れ予防に使われる商品です。
◆ハンギングラック
クローゼットなどに吊り下げて収納するハンギングラックです。
棚の芯部分はハニカムボードという蜂の巣様の紙製構造になっており、防湿性に優れている点もオススメポイントです。